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iemiru コラム vol.138

家づくりで後悔しない!開放感のある吹き抜けリビングのメリットとデメリット

憧れの吹き抜けリビングで失敗しないために

リビングが吹き抜けだと明るくて開放的、おしゃれ・・・。家づくりを考えるにあたって、リビングを吹き抜けにしたいと考えている方は、多いのではないでしょうか。吹き抜けリビングには多くのメリットがありますが、間取りやメンテナンスのことなど、よく考えてプランニングをしなければ後悔してしまうこともあります。ここでは吹き抜けリビングのメリット、デメリットを紹介し、失敗しないリビングづくりにつなげていただけたらと思います。

イメージだけで発注すると後悔することに

吹き抜けリビングのメリットはいろいろとイメージできると思いますが、実はこのメリットは、同時にデメリットでもあることが多いです。プラスのイメージだけを持って吹き抜けリビングを発注して、住んでからこんなはずじゃなかったと思っても取り返しがつきません。デメリットをよく知ることでその対策を考え、より納得できる吹き抜けリビングについて家族や住宅会社と話し合っていきましょう。

吹き抜けリビングのメリット

開放感がある

住宅展示場で実際に吹き抜けリビングを見て感じることは、なんといっても開放感ですよね。天井が高くて、間取り以上の広さを感じますし、壁が少なく家のいろいろな場所が見渡せることも開放感につながります。

採光の多い明るい部屋になる

外からの光が入るように計算して吹き抜けリビングを作ると、全体に光が射し込んで明るい部屋になります。自然の光で家の中全体が明るくなると、心も晴れやかになりますよね。

風通しが良くなる

吹き抜けと空気の特徴をうまく使うと、風通しが良くなるというメリットもあります。気温の高い日、暖かい空気は上に溜まっていくのでそのたまった空気を吹き抜けの二階の窓から出してあげるようにすると、うまく風が通ります。ただし、窓の配置や風の向き、また開ける窓の選択次第で風通しの良さは変わってきますので、設計の段階から検討してください。

家族のつながりが深くなる

吹き抜けリビングを作ることによって、一階と二階でお互いを確認できるようになり、楽しい声や生活音が聞こえて家族がいる安心感が生まれます。コミュニケーションの機会が自然に増え、家族のつながりが深くなる効果があります。

おしゃれな家になる

吹き抜けリビングは海外のリゾート別荘などにもよく使われているように、デザイン性が高くておしゃれな家になることが期待できます。リビング階段とも相性が良く、吹き抜けとリビング階段を合わせることによって、よりおしゃれになり、空間を広く演出することもできます。

建築費用が安くなる

吹き抜けリビングがある住宅の費用は高くなると思われがちですが、吹き抜けは二階の床面積が減るということで、むしろ建築資材の費用については安くなることが見込めます。その代わりに、吹き抜け部分の足場づくりが特殊で工事費用がプラスになるなどの場合があり、これは建築会社によって違いがありますので確認する必要があります。また床面積が減るので、広さを確保したい設計プランになると費用は上乗せになることがあります。

吹き抜けリビングのデメリット

間取りが制限される

吹き抜けのある部分には部屋を作ることができないので、特に二階の間取りは制限されます。そこで無理のある間取りにしてしまうと、吹き抜けのいいところが消えてしまうこともありますので、吹き抜けリビングか間取りかのどちらにこだわりを持ちたいのかを家族でよく相談しておくとよいでしょう。

掃除や照明の交換などメンテナンスが大変

吹き抜けの天井部分は踏み台で到底手の届く部分ではありませんよね。天井の部分には照明やシーリングファン、窓がついているなど、メンテナンスの必要となる箇所があるかと思います。気軽に掃除や照明の交換ができず、時間もかかり、特に小さいお子さまなどが居るとそのタイミングも気にしなくてはいけないことが出てきます。

音やニオイが筒抜けになる

吹き抜けリビングを作ることで賑やかで明るい家につながりますが、そのメリットは反対にプライバシーの面や生活音、臭いが伝わるなどのデメリットにもなり得ます。一階と二階それぞれの音が聞こえてくることによって、一人で集中して行いたい作業に支障が出る、上昇する煙の影響で一階キッチンの料理中の臭いが二階に上がってくるなどが挙げられます。これらの問題にはしっかりと対策を練っておく必要がありますね。

風通しが悪くなる

吹き抜けリビングは風通しを良くするメリットがありますが、風が抜ける方向に窓を設置することや二階に溜まった空気の行き場も作ってあげるということを考えなければ、風が抜けないというデメリットにもなり得ます。立地の段階から風通しのことも考えて吹き抜けリビングが向いているかどうか相談していくのがいいでしょう。

光熱費が高くなる

開放感のあるリビングが売りとなる吹き抜けリビングですが、光熱費が高くなる傾向があります。特に寒い季節には暖かい空気が吹き抜けの二階部分に上がって行ってしまい、リビングが寒くなってしまいます。広い空間を暖めようとすると、当然光熱費も高くなってきてしまいます。

耐震強度が弱くなる

地震が起きて梁の接合部分などに強い力が加わるのを軽減するためには、その上に床を作ることが効果的です。吹き抜けの上の部分には床がありませんので、耐震強度が弱くなってしまうというデメリットが挙げられます。また、吹き抜けリビングで人気のある大きなガラス窓も、そのガラス部分の強度や周りの壁の補強など注意が必要です。耐震性を備えた吹き抜けリビングをつくることができる住宅会社を選びましょう。

吹き抜けリビングで後悔しないための6つのポイント

広さに合った性能のエアコンを設置

吹き抜けリビングは広い空間になりますので、その広さに適したエアコンを設置することによって快適な環境で過ごすことができます。広さに合っていないエアコンだと一部分のみしか効果がなく、さらにその空気も吹き抜けの広い空間に広がってしまうため十分な機能を発揮できません。

シーリングファンの設置

シーリングファンは、空気を循環してくれるという吹き抜けリビングの強い味方です。下に溜まっている冷たい空気と上の暖かい空気を循環することで室温を一定に保つことができるため、エアコンの効率がアップします。また、風通しを良くする手助けにもなってくれます。あまりシーリングファンのことを考えていなかったという方は、検討してみてはいかがでしょうか。

冬季の寒さ対策を入念に行う

冬の寒さが厳しい地域に住んでいる方は、特に吹き抜けリビングの寒さ対策を十分に行う必要があります。暖かい空気が逃げていきやすい吹き抜けリビングでは、エアコンだけではなく床暖房のように直接人を暖めてくれる設備を備えておくと安心です。また、高断熱・高気密の住宅にすることによって、外気温の影響を受けずに家自体を寒さに強くすることができます。ちなみに、高断熱・高気密の住宅は防音効果もありますので、静かな環境で過ごしたい、プライバシーが気になるなどの点にも効果が期待できます。

転落防止設備の設置

開放感にこだわるあまり転落の危険がある吹き抜けリビングになってしまっては、安心して日々の生活を送れなくなってしまいます。転落を防止するためには吹き抜け部分にネットを貼る、リビング階段や二階の手すりの高さや隙間を安全重視のデザインにするなどが考えられます。特に小さいお子様がいたり、これから予定のある方は注意しすぎるほど徹底して転落の対策を行いましょう。

採光効果を計算に入れた設計

吹き抜けリビングを光の射す明るい空間にするためには、採光を存分に取り入れられるようにしっかりと計算された設計が必要不可欠です。強度の問題も考えながら、しっかりと住宅会社と話し合っていきましょう。

光熱費やメンテナンス費用の把握

吹き抜けリビングにすると、それに合う冷暖房設備やシーリングファンの電気代、自分達ではできない高い部分のメンテナンスを委託する場合の費用など、継続的にかかってくる費用があります。後で後悔しないためにしっかりと把握しておきましょう。 また、費用が思ったよりかかりそうなときは費用を抑える方法を考えたり、住宅会社に相談するなどしてみましょう。一般的に、光熱費を抑えるためには家自体の断熱性能を強化し、冷暖房の効果を十分に発揮できるようにすることが効果的です。メンテナンス費用は建築費にメンテナンス費が入っている会社を選ぶと長い目で見ると費用が安くなることがあります。自分たちでメンテナンスできるような通路や機能をつけるのも方法の一つです。

後悔しない吹き抜けリビングとは?

メリットを活かしてデメリットに備える

吹き抜けリビングの多くのメリットはデメリットと隣り合わせです。吹き抜けリビングのメリットを存分に感じられるような設計と並行してデメリットの備えも万全にしていきましょう。

信頼できる設計士に相談しよう

吹き抜けリビングのある家づくりを成功させるためには、さまざまな角度から計算された設計でなくてはなりません。家づくりに関わっていく人たちの中では特に、設計士の存在が重要になってきます。設計士や工務店について調べていくと、実際に手掛けた吹き抜けリビングの写真を見ることがきます。吹き抜けを得意としていて、実績があり信頼のできる設計士を見つけて、相談してみましょう。後悔のない吹き抜けリビングづくりへの第一歩となるはずです。

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