iemiru コラム vol.147
【連載】sweet homeへの道 建築編 vol.3
主人のゆずれないこだわり
主人が一番こだわったのは、防犯やプライバシーについてです。他者が侵入しにくい窓や扉にし、配置にも気を配るだけでなく、センサーや防犯砂利などを用いたりしたいと言っていました。塀の高さや遮像カーテンなどで周りからの視線を防ぎたいとのことでした。 そして、仕事柄もあり風通しのよい家であることと、換気扇など換気のしくみについては強くこだわりました。賃貸の住まいでも、換気扇の掃除はこだわりの強い主人に全部任せています。新しい家になっても同様に主人に任せたいと思っていたので、最初から換気扇や窓についてなどはすべて主人の考えを尊重することにしていました。
そのほかのこだわりとしては、奇抜であったり目だったりしない、いたって普通のシンプルな家にしたいということでした。主人は、服装やインテリアにおいてもシンプルで落ち着いた色合いのものを好みます。そのため家づくりにおいても、シンプルをモットーにしていました。外観や間取りにおいてもシンプルで飽きのこないものがいいと言っていました。
私のゆずれないこだわり
新築のときは綺麗で当たり前ですが、どの家も経年劣化は避けられません。そのため、経年劣化が目立ちにくく、綺麗な状態をキープしやすいもの、掃除しやすいものであることに私はこだわりました。外観については、ベージュや茶色のような色であれば、日光による色褪せが目立ったり、緑色の苔のようなものが目立ったりすることが少ないかなと考えました。システムキッチンや、トイレ、バスについても、カビが生えにくいもの、掃除しやすいものを選びたいと言いました。建具や床材については、白すぎると汚れが目立つし、暗すぎるとホコリが目立つので、ベージュのような色合いのものを選びたいと言いました。
そのほかにこだわったことといえば、風水や日どりです。限られた敷地なので、風水で大事だと言われる玄関や トイレの方位については希望通りにできませんが、主人が主に使うであろう部屋は、仕事運が上がると言われる北西の方位にしたいと言いました。「地鎮祭や契約、引っ越しの日などは吉日にしたい」ということもこだわりました。他力本願であったとしても、一生に一回のことなので験を担いでおきたいと思っていました。 さらに、私は地盤改良にもこだわりたいと言いました。建物についてはリフォームや手直しができますが、地盤については後でやり直すことはできません。岡山は地盤が弱いと聞いていたので、私たちができる範囲で最善をつくしたいということを業者の人にもお願いをしました。
こだわりが“わだかまり”にならないために
家の形や間取りなどについて私はあまりこだわりがなかったため、主人のこだわりとして挙げた点については主人の希望通りにすることに決まりました。システムキッチン、バス、トイレ、そして建具や床材については、実際に目にしないとわからないということで、何度も何度もショールームに足を運び話し合いました。それぞれのメーカーがメリットをアピールするので、決めるのに困ります。主に掃除をするのは私になるのだから、掃除がしやすく綺麗な状態を保てるものを選びたいと主張しても、主人は機能の説明に聞き入っています。小さな男の子がロボットや車などに目を輝かせるように、男の人は機械や機能などに興味や魅力を感じるようです。
家事を主にする私と、家の所有者となる主人とで、どちらの意見を優先させるのかということになりますが、私たちの場合は、何度も何度も、本当に何度もショールームに足を運んでいくうちに、「相手が言う意見も一理あるなぁ」とお互いが思うようになりました。「二つのうちどちらか1つに決めるというのでなく、お互いが納得する第三の道はないのか?」という考え方をするようになると、なんとなくお互いの意見を尊重するように決まっていきました。長く住む家だから、「あの時こうしておけばよかった」という後悔は少ない方がいいと思います。そして、我慢したとか、不本意だとかいうような気持ちもない方がいいと思います。せっかく家を建てるという機会に恵まれているのだから、そこで夫婦仲が良くなりはしても、悪くなることは避けたいと考えていました。
お互いのこだわりは、本当にこだわらないといけないことなのか?ともう一度考えて、どうしてもこだわりたいところと、考えてみるとそんなにこだわらなくて良いところとに分けてみました。建設会社から、いつまでに決めてくださいというリミットも与えられていますから、その中で歩み寄り、決めていきました。
たくさんショールームに行き何度もプランを変更したので、何を実際に頼んだのか実物を目にするまでわからなくなっていましたが、できあがった家を見て、夫婦共に「これで良かった」と納得し、気に入っています。しかし「ここをこうすればもっと良かった」という点は必ずあるので、「家は三軒建てると理想に家になる」と言われるのでしょう。建てた後の少しばかりのそういった後悔を避けるために、友達の家やモデルルームなど多くの家に足を運び、自分たちにとっての住みやすさや掃除のしやすさなどについて、建てる前にしっかり考えておくといいかと思います。見た目や機能に目が行きがちですが、「毎日の暮らしにおける自分たちにとっての心地よいルーティーン」というものを考えてみるといいのではないかと思います。
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