iemiru コラム vol.209
家の引き渡し後に文句を言っても遅い!?内覧会で確認するべきポイントとは?
内覧会とは?
建物の引渡しが近づくと住宅会社から「内覧会」を案内されます。では「内覧会」は何をするイベントなのでしょうか?また「見学会」と何が違うのでしょうか?
竣工から引き渡しまでの間に行われる施主検査のこと
「内覧会」は、理想の家づくりにおいては大変重要な意味があり、「建物竣工後、引渡しまでの間に行われる施主検査」です。単に完成建物をお披露目するという「見学会」という位置づけではありません。
施主に工事現場を見せて、不具合をチェックしてもらうイベント
施主自らが工事現場を見て、契約した住宅の仕上り状況や不具合をチェックしていきます。 完成が近づいた夢のマイホーム、中に入った瞬間に気持ちが高ぶってしまいますが、不具合を見落としたり、また「内覧会」で何をすべきかよく知らないまま当日を迎えてしまうことがないよう、今回は内覧会を解説します。
内覧会の一般的な流れ
ここでは内覧会当日の一般的な流れを説明します。初めての方も多いと思いますが、事前に流れを知っておきましょう。
売主担当から内覧会の流れについてレクチャーを受ける
最初は打合せです。住宅会社の担当者から内覧会全体の流れについて説明を受け、また施工会社の担当者も紹介されます。基本的には住宅会社担当者・施工会社担当者・自身の三者で実際の現場を見ていきます。
売主担当から室内設備機器の説明を受け、施主に動作確認を行ってもらう
現場では住宅会社の担当者から室内設備機器の使用方法や注意点について説明を受けた後、実際に施主が設備機器を操作して動作確認を行います。
各部屋を回りながら、気になる箇所を内覧会シートに書き込む
その後各部屋を回りながら施工状況をチェックしていきます。この際なるべくご家族が一緒に同じ部屋をチェックし、また部屋は順番にチェックしていきましょう。あちこちに移動するとチェック漏れが起きる可能性があります。気になる箇所があれば内覧会シート(チェック用紙)に書き込んでください。細かな点も遠慮することなく記載するようにしましょう。
指摘事項の記入漏れが無いかを確認し、次回の内覧会の日時を決める
全ての部屋の確認が終わったら、気になった点や施工不良箇所などの指摘事項がすべて内覧会シートへ記入されているか確認します。内覧会シートはコピーを取り、それぞれ1部ずつ保有します。そして次回の内覧会日時を決め、次回はそれを見ながら再チェックをしていくことになります。
内覧会でのチェックポイントはココ!
現場でのチェックポイントは多岐に渡るのですが、その中でも特に重要な項目として次の5点をピックアップしました。
間取り図と実際の建物に違いが無いか
手元にある図面と実際の施工が違っている!実はこういう事象は珍しくありません。寸法や窓の形状、トイレの向きなど目に付く部分だけでなく、コンセントの数や位置など細かな点も確認してください。傷や汚れなど目に見える部分以外にも、使い勝手やオプション品がきちんと設置されているかなども確認しましょう
床や壁が水平垂直になっているか
建物全体がゆがんでいるのではないか?もしそうなら修理不可、もしくは修理できるにしてもかなりの時間と労力がかかります。もし後で気づいて修理…ということになると、費用負担・時間的な制約などかなり大変です。 これは器具を使って確認することもできますが、まず家の中の扉や引き出しをすべて開閉してみてください。玄関やリビング、窓、和室のふすま、キッチンの引き出しなど開けられるものはすべてです。この作業を行うことで建付不良の端緒を見つけることができます。また扉や引き出しの重量感、開き具合、開閉時の音などもわかります。少しでも開閉時の動作に気になる点があれば指摘をしてください。
給排水設備から水漏れがないか
キッチン・浴室・トイレなど水まわり設備関係は、施工不良があると水漏れにつながり、新築後間もないのにカビが発生してしまうという残念な状況が想定されます。実際に水を出して給排水を確認します。給排水管は隠れておりすべてを確認できないこともありますが、住宅会社に要望を出すことで可能な限り対応してもらえます。 なお、給排水設備の確認は基本的なことなので、事前に住宅会社でも確認をしています。内覧会だけですべてを確認することが困難な箇所でもあり、ある程度は住宅会社を信頼してもよいでしょう。
換気扇などが正常に機能しているか
給排気設備に不具合があると結露やカビの原因になります。また臭いが家中に充満してしまい居住の快適性が著しく阻害されます。そして換気扇が動くだけでは「正常に機能している」とは言えません。給気口が塞がっている、排気ダクトがしっかり取り付けられていないなどの不具合がないか点検してください。 キッチンのレンジフードはティッシュペーパーを使用して、換気量を簡単に点検することができます。ティッシュが張り付けば十分な換気量を確保できていますが、張り付かない、または張り付きが弱い場合は、何かしらの不具合がある可能性があります。
寸法を測って家具や家電が置けるか
マイホームに合わせて家具や家電も新しく購入する、または既存の家具家電を持ち込む、いずれの場合もどこに設置するかは設計段階で考えていることでしょう。 内覧会が終わった後は、引き渡しまで室内を見ることができない場合もありますので、内覧会時には必ず室内の寸法を測っておきましょう。特に冷蔵庫や洗濯機など大型家電の場合は、設置する場所の寸法だけでなく、設置場所へ行くまでの移動線上の寸法も必ず測ってください。大型家電が設置場所までたどり着けない…ということも起こりうるのです。
内覧会に持っていくと便利なツール
基本的には住宅会社で図面や内覧会シート(チェック用紙)を準備してくれますが、持っていくと便利なツールをいくつか紹介します。
①メジャー
施工面のサイズや家具の採寸をします。
②水平器や三角定規
壁の垂直度を確認します
③ビー玉
床の水平度を確認します。
④デジカメ
気になる箇所を撮影し、引渡し前の状態を記録しておきます。スマホのカメラ機能を活用してもOKです。
引き渡し後に気付いた不具合は修理対象外になることも
引き渡しが終わり、居住を開始後に見つかった不具合はどうなるでしょうか?家具を設置するとその重みで床が少し沈むことはあります。「異常ではないので修理対象外」と聞いてもらえない可能性もあります。また、アフターサービス期限を過ぎれば「使い方の問題」として自己責任扱い、つまり無料で直してもらえないこともあります。
内覧会では遠慮せずに、気になる箇所について徹底的に質問しよう
内覧会では住宅会社に遠慮せずに、気になる箇所があれば徹底的に指摘し、質問してください。そうは言っても「指摘するのは勇気がいる」「嫌な顔をされるのでないか」と思われるかもしれません。住宅会社の立場で考えると、お客様にしっかりとした状態で引き渡すことを望んでいます。また引き渡し後に言われるよりも、内覧会で指摘してくれた方が入居していない状態で直すことができるため、工事自体もスムーズになります。内覧会で「ここはちょっと違うのでは?」とか「ここが不具合だから直して欲しい」と指摘されても、あまりにも理不尽な指摘はともかく、嫌な感情を抱くことはありませんので安心して指摘や質問をしてください。 内覧会は敵味方に分かれて戦うイベントではありません。「家づくりのパートナーとして、住宅会社が気づかなかった点を居住者の視点で指摘する場」という姿勢で、理想の家づくりを楽しんでください。
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