iemiru コラム vol.267
シーリングファンの効果は絶大!インテリアや節電対策にも大活躍!
デザイン性と機能性を兼ね備えたシーリングファン
皆さんは、シーリングファンをご存知でしょうか?名前を聞いてもピンと来ないかもしれませんが「おしゃれなカフェなどの天井に設置してある大きなファン」と言えば、わかる方もいるのではないでしょうか? シーリングファンというと、インテリアとしてのイメージが強いですが、実は、家の空気の流れを劇的に変えてくれる機能性の高いアイテムなのです。 そこで今回は、一般家庭にもおすすめのシーリングファンについてご紹介していきたいと思います。
シーリングファンとは?
そもそもシーリングファンとは、天井に設置する大きなファンのことをいいます。役割としては、部屋の中の空気をかき混ぜて循環させてくれるというものです。 地中海などではかなり普及しているようですが、日本でも吹き抜けなどのある天井の高い家庭などで、取り入れるケースも増えているようです。
天井の高い家に効果的
シーリングファンが特に効果を発揮するのは、吹き抜けのあるような天井の高い家です。特に、天井まで5m以上の高さがある場合、エアコンをつけるだけでは、どうしても暖かい空気は上、冷たい空気は下へと溜まってしまいます。 そこで、シーリングファンをつけると、部屋の上と下の空気をかき混ぜて部屋の温度を均一にしてくれるのです。この効果によって、多くのメリットを生み出すことができます。
シーリングファンのメリット
それでは、シーリングファンにはどのようなメリットやデメリットがあるのかをご紹介します。まずは、メリットからチェックしてみましょう!
冷暖房効率が良くなる
先ほど少し解説しましたが、空気は暖かくなると上に昇り、冷たくなると下に溜まるという性質があります。シーリングファンで上と下の空気をかき混ぜると、空気の層が分かれることなく部屋全体を均等に温度調整することができるのです。 例として、天井が高い部屋での冷暖房使用時の状況をご覧ください。
暖房使用時 | 冷房使用時 | |
---|---|---|
シーリングファンなし | 上ばかり暖まり、座る高さがなかなか暖まらない | 設定温度を低くしないと快適にならない |
シーリングファンあり | 上の方の暖かい空気を下の方に送るので足元まで暖かくなる | 上の方の空気をゆるやかな気流にして送ってくれるので、温度が高めでも快適に過ごせる |
このように、冬でも夏でも快適に過ごすことができるようになるのです。
電気代節約になる
上記のように、部屋の空気をかき混ぜるシーリングファンは、取り付けるだけで冷暖房の効率を上げることができるため、電気代節約にも繋がります。例えば、シーリングファンを取り付けることによって、エアコンの設定温度を1度下げることができれば、約10%の省エネに繋がります。 ただ、シーリングファン自体にも電気代はかかりますが、そこまで高額にはなりません。この点については、後ほど詳しくご紹介していきます。
おしゃれなインテリアになる
シーリングファンと言えば、カフェやホテル、リゾートなどを思い浮かべる人もいるのではないでしょうか?シーリングファンには、形や色、大きさ、照明付きなど色々な種類があります。 部屋に合わせたおしゃれなシーリングファンを設置すれば、ゆったりと優雅に回るデザイン性の高いファンが、一気にリゾート感を演出してくれます。インテリア性の高さから、空気をかき混ぜるという本来の目的とは別に、インテリアとしてシーリングファンを取り入れる方もいらっしゃるようです。
部屋干ししてもすぐ乾く
シーリングファンの下で洗濯物を干すと、普通の部屋干しに比べて乾くのが早くなるという効果があります。しかも、生乾きの臭いもつかない場合が多いようです。要するに、扇風機の風を常に当てているような状態と同じなので、カラッと乾くのです。 特に、梅雨の時期は、外で洗濯物を干すことができないと困ることが多いもの。そんな時にもシーリングファンは大活躍してくれそうです。
空気清浄機の効果をあげる
近年、空気清浄機を購入する家庭が非常に増えてきました。一昔前に比べて、家の密閉性が上がり、快適に過ごせるようになった代わりに、室内の空気を入れ替える空気清浄機はとても重要なアイテムになっています。 ただし、吹き抜けなどのある広い空間では、部屋全体の空気を空気清浄機に送ることができる気流が必要です。そのような場合、シーリングファンを取り付けることで、天井の空気まで空気清浄機に送ることができるのです。 ホコリや臭いを取り除いた綺麗な空気を循環させることで、お掃除の手間も少なくなるかもしれません。
シーリングファンのデメリット
続いては、シーリングファンのデメリットをお伝えしていきます。事前にデメリットを知ることで、購入してから後悔することのないようにしましょう。
掃除が大変
シーリングファンのデメリットとして、掃除のしにくさが挙げられます。シーリングファンは高い位置に設置することが多く、ファンのホコリをとるには高い位置に届く掃除道具を購入しなければなりません。 また、高い位置にあることで、通常の掃除に比べて行動に移すまでのハードルも高く感じられるため、面倒くさがりの方や掃除が苦手な方にはあまり向いていないかもしれません。
天井の低い家には不向き
シーリングファンは、天井の低い部屋に設置してもあまり効果的ではありません。天井が低い部屋は、エアコンや空気清浄機だけで十分空気循環できている場合が多いからです。 天井の低い部屋に設置するのであれば、軽量で薄型のタイプを選ぶ必要があります。また、頭に近い位置になるため、ファンが回る音が気にならないかどうかや、頭にぶつからないかなどを確認する必要もあるでしょう。
天井の強度が必要
シーリングファンを取り付けるには、それなりの天井の強度が必要となります。特に昔ながらの和室の天井に多いサオブチ天井と呼ばれるものや、押すと簡単に凹む天井などは設置出来ない可能性があります。 せっかく購入したのに、強度が足りず設置できなかったということのないよう、事前に確認することが大切です。
これで失敗なし!シーリングファンの賢い選び方
では、シーリングファンを選ぶ際にはどんな点に注意して選んだら良いのでしょうか?次は、購入する際にチェックしたいポイントをまとめました。ぜひ参考にしてみてください。
1.照明付き?照明なし?
まず最初に、シーリングファンの中でも照明がついているタイプか、付いていないタイプかを選びましょう。照明が付いている場合、シーリングファンと一体になっているので、天井をすっきりさせつつ、おしゃれに演出することができます。 ただし、設置場所が高い位置だと、照明の掃除も大変になってしまいます。掃除する際のことも考えて決めると良いでしょう。
2.天井の高さやタイプに合ってる?
床から天井までが、2.7m未満のあまり高くない部屋の場合、延長パイプがついていない、、より軽量なタイプを選ぶ必要があります。また、傾斜天井の場合は、傾斜天井対応タイプを選びましょう。 床から天井までが4〜5m以上の高さがある場合、延長パイプの長さにも注意してください。天井までの距離が長いほど、延長パイプも長いタイプを選びましょう。
3.羽の数や直径は?
シーリングファンの羽の数は、3〜6枚程度までタイプがあります。3〜4枚タイプは人気がある主流のタイプですが、5枚〜6枚もおすすめです。 枚数によって風量にあまり変化はありませんが、枚数が多くなるほどより細かい風が断続的に届くようになります。自然なやわらかい風がお好みなら、5〜6枚タイプを選ぶのもひとつの選択肢です。 また、羽の直径ですが、狭い部屋や天井が低い部屋の場合には、100cm未満のタイプを選ぶと最適です。設置場所にスペースの余裕があるのであれば、100cm以上のタイプが良いでしょう。
4.機能は?
シーリングファンには、調光を調節できる機能や、リバースといってファンの回転方向を変えることができる機能、リモコンで操作できる機能などがあります。 また、従来の照明に比べて、より長持ちするLEDライトに対応しているかどうかもチェックしてみてください。
5.モーターの種類は?
シーリングファンのモーターには、ACモーターとDCモーターの2種類があります。それぞれの違いは、こちらをご覧ください。
ACモーター | DCモーター | |
---|---|---|
電源 | ●交流電源を使う | ●直流電源を使う |
メリット | ●部品が安い ●種類が多い | ●消費電力が少ない ●パワフル ●軽い ●静か ●長い延長パイプ対応 |
デメリット | ●消費電力が多い
●細かい制御ができない | ●若干価格が高い ●種類が少ない |
見てもわかる通り、DCモーターの方がメリットが多いため、人気が高くなっています。価格や種類の数においてはACモーターの方が優っていますが、シーリングファンのモーターとしては、DCモーターの方がおすすめ度は高いと言えるでしょう。
6.重さは?
シーリングファンのほとんどは、重さが10kg以下です。ただし、天井の配線器具の種類によっては、5kgまでのものしか設置することができない場合があります。 その場合、天井に木ネジで固定する必要があるため、自分で設置するのに不安がある場合には、専門業者に依頼して設置するのが安心です。
7.デザインは?
シーリングファンのデザインは、種類が豊富です。天然木を使用したナチュラルなタイプから、レトロなデザインのもの、白や黒のモダンなデザイン、アンティーク調やシックなデザインまで、部屋のインテリアにあったものが見つかるはずです。
上手に設置する6つのコツ
お気に入りのシーリングファンが見つかったら、次は設置する際のポイントを押さえていきましょう。ほんの少しの知識で、より効率的にシーリングファンを設置することができます。
設置する位置を確認
シーリングファンを設置する位置は、最低でも床からファンまでが210〜220cm以上になるようにしましょう。もちろん吹き抜けの場合などは、さらに距離を空けてください。これより低くなってしまうと、圧迫感を感じたり、安全面でも不安が出てきます。 また、壁からの距離は40〜50cm以上空けることが推奨されています。具体的には、購入したシーリングファンの推奨距離を参考にしてみてください。
天井の傾斜を確認
部屋の天井に傾斜がある場合は、その傾斜にシーリングファンが対応しているかどうかを確認しましょう。傾斜に対応した商品の場合、何度まで対応しているかがどこかに記載されているはずです。 一般的には、8寸勾配と呼ばれる最大39度までの傾斜なら、シーリングファンは取り付けられると言われています。
配線器具を確認
天井についている配線器具によって、設置できるシーリングファンの重さや、設置できるかどうかが変わってきます。
まず、天井に穴を空けずに設置できるのは以下のタイプです。これらは、基本的に10kgまで対応可能な場合が多いです。
● 引掛埋込ローゼット
● フル引掛ローゼット
一方、天井に木ネジで固定する必要があるタイプがこちらです。こちらは、5kgまでの場合が多いです。
● 角型引掛シーリング
● 丸型引掛シーリング
● 丸型フル引掛シーリング
ただし、傾斜天井専用の配線器具や、配線だけのもの、配線器具が壊れていたりぐらついたりといったことがあると、設置をすることができません。その場合には、専門業者に相談してみましょう。
回転の向きが大切
空気は、暖かいと上に、冷たいと下にいく性質があるため、涼しくしたい夏と暖かくしたい冬とでは、空気の循環の方向を変える必要が出てきます。
● 夏・・・空気が上から下に流れるように、反時計回りに回転させる
● 冬・・・空気が下から上に流れるように、時計回りに回転させる
この回転方向を逆にしてしまうと、逆効果になる場合もあるため、季節が変わった頃に回転を変えてみてください。
ただし、商品によっては回転の方向を変えることができないものもあるため、より機能性を求めるならば、回転の方向を変更できるタイプを購入するのがおすすめです。
シーリングファンの価格や工事費用、電気代は?
シーリングファンで冷暖房効率が上がるとはいえ、本体価格の相場や工事費、電気代が高すぎてしまったら元も子もありません。一般的な相場を確認してみましょう。
本体価格の相場
シーリングファンは、大きさによって価格もさまざまです。 基本的には、小型タイプが1万円程度、中型になると2万円程度、大型タイプは4万円を超える価格帯が多いようです。もちろん機能性が上がるにつれて、価格も高くなってきます。
工事費用の相場
工事費用は、天井についている既存の配線器具を使う場合は4,000円程度、既存の配線器具を使わずに設置する場合には1万円程度が相場となります。 ただし、天井の状態によっても価格は変動するため、心配なら一度見積もりを出してもらうと良いでしょう。
電気代は?
シーリングファンにかかる電気代は、安いと言えるでしょう。モーターの種類によっても異なりますが、消費電力が多い方のACモーターを、一般家庭の電気代である「27円/1kWh」で使用したことを仮定して計算してみると、以下のようになります。
● ACモーターの消費電力・・・45Wと仮定
● 27円/1kWhで1時間作動させた場合・・・45W÷1000×1時間×27円=1.215円
この計算によると、24時間作動させたとしても、このようになります。
● 1日・・・約29円
● 1ヶ月・・・約900円
消費電力がACモーターよりも少ないDCモーターなら、さらに安くなります。あとは、エアコンの設定温度を変えることで節電に繋がれば、時間が経つほどお得になるでしょう。
シーリングファンについての疑問を解消!
シーリングファンを設置した後について、気になることはありませんか?ここではそんな疑問にお答えします。
ファンの音は気になる?
商品にもよるので一概にはいえませんが、シーリングファンの音は、気になるほどの音ではありません。ACモーターの場合には若干音が聞こえる程度、DCモーターに至ってはほとんど音は聞こえないことが多いようです。
どうやって掃除するの?
シーリングファンを掃除する際には、長い棒のついた静電気でほこりをとるタイプのハンディモップを使ってなでるように行うと良いでしょう。 油汚れなどがつかないので、水拭きなどをしなくても、撫でるだけで意外と綺麗に掃除することが可能です。
シーリングファンで快適でおしゃれな空間を手に入れよう!
シーリングファンは、インテリアとしての魅力だけでなく、一年を通して部屋を快適に過ごしやすくし、電気代まで節約してくれる画期的なアイテムといえます。 最近では、低い天井でも設置できるような、薄型軽量タイプも多く販売されているので、ぜひ一度検討してみてはいかがでしょうか? 優雅にゆったりと回るファンが、部屋での時間を穏やかな癒しの時間に変えてくれるかもしれませんよ。
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