iemiru コラム vol.270
住宅メーカーと工務店は作りたい家で選ぶべき!価格などの条件を徹底比較!
住宅メーカーと工務店、どっちが良いの?
「家の建築は住宅メーカーと工務店、どちらが良い?」というのは、家作りにおいて避けては通れない悩みの1つです。 「知名度が高い大手の住宅メーカーだったら安心!」と思う方も多いですが、一概にそうとも言い切れません。大手住宅メーカー、地域密着型の工務店のどちらにもメリット、そして、デメリットがあるのです。 そこで今回は、住宅メーカーと工務店の特徴を見た上で、徹底的に比較していきます。家作りにおいての大きな基準となるため、ぜひチェックしてください。
家作りにおいて重要だと思うポイントを洗い出そう
住宅メーカーか工務店を選ぶ時に大切なのは、どちらが「自分が作りたい家」を作ってくれるのかということではないでしょうか? 価格面なのか、デザインの自由度なのか、保証力なのか、耐震性なのかなど、重要ポイントは人によって違うでしょう。 「大手企業だから」という理由で住宅メーカーを選ぶのももちろんありですが、ぜひこの機会に、家作りにおいて自分が外せないポイントを洗い出してみましょう。判断する基準があると、会社選びの際にも役立ちます。
住宅メーカー・工務店、それぞれの特徴を知ろう!
住宅メーカーと工務店がなんとなく違うと思っていても、詳しい特徴までは分からないという方も多いと思います。そこでまずは、それぞれの特徴について見ていきましょう。
住宅メーカー(ハウスメーカー)
「住宅メーカー」と呼ぶ場合、一般的には日本全国で広く展開している大手住宅メーカーのことを指します。行政から設計〜施工に至るまでの認可をあらかじめ取得しているため、一般的な住宅で求められる審査などを簡略化することができるのが大きな特徴です。 また、素材の大量仕入れや前加工までを個々のメーカーで行うことができるため、コストダウンはもちろん、一定の品質を保つことができるというメリットがあります。
工務店
工務店は、住宅メーカーと同じ建設業者ではありますが、より地域に密着した施工を行なっている会社を指します。設計や左官など、複数の専門業者をマネジメントしているため、統合的な工事を行うことができる点も、住宅メーカーとの大きな違いと言えるでしょう。 古くは「棟梁」と呼ばれる職人1人が、設計から工事までを行うことがほとんどでしたが、現代ではハウスメーカーの下請けを行ったり、設計以外の施工のみを行ったりなど、一口に「工務店」といっても、その形態は多様化しています。
番外編:ビルダー
ビルダーというのは、比較的小規模な業者のことをいいます。住宅メーカーに近い規模で展開している場合もありますが、住宅メーカーと工務店との中間に位置付けされているイメージです。 地域密着型の業者も多く、多くが特定のエリアで展開しているため、土地の分譲や不動産仲介、リフォームまでをサポートしてくれる場合が多くあります。 土地探しと建設を同時に考えたいという場合には、ビルダーも選択肢に入れておくと良いでしょう。
住宅メーカーと工務店を徹底比較!
さて、いよいよ住宅メーカーと工務店を徹底比較していきましょう。価格や品質はもちろん、工期やアフターケアの充実度など「あなたの作りたい家を叶えてくれるか」という点を基準にチェックしてみてください。
価格
住宅の費用は、規模や素材によってまちまちですが、一般的には工務店の方が価格が安い傾向にあります。大手住宅メーカーのテレビCMを見たことがある方は多いと思いますが、CMの価格は数百万円ほどかかるといわれています。 また、モデルハウスを一定期間で建て替えるなどの費用もかかります。宣伝費や人件費などの諸経費が多いため、最終的に建物の価格に上乗せされてしまうことから、どうしても割高になる傾向にあるのです。 工務店の場合には、このような大規模な広告を打つことは少ないため、その分最終的な価格が安い場合が多いといえるでしょう。
品質
欠陥住宅が取り沙汰されている今、トラブルのない家作りは住宅メーカーも工務店も満たすべき、基本的な要素になっています。 それを前提の上で、部品面から見た品質と、施工面から見た品質で、両者の特徴が分かれる部分があります。 まず、部品面から見ると、住宅メーカーは、自社ブランドの部品を扱うことが多く、ブランドイメージを損なわない品質であることが多いです。一方、工務店の中でもローコスト住宅を全面に押し出した工務店の場合には、品質を落としてコスト削減を実現している場合もあるようです。 次に、施工面から見ると、住宅メーカーは、その下請け会社に施工を任せるため、依頼主の声が施工する側に伝わりにくいデメリットがあります。その点、工務店であれば、品質に対して妥協したくない点や、施工の要望を直に聞いて反映させた施工をしやすいため、品質に対する満足度は上がるともいえます。 この点については、何を重要視したいかを軸に比較してみると良いでしょう。
技術力
住宅メーカーと工務店の技術力の違いに関しては「ピンからキリまである」というのが結論となってしまいます。
というのも、住宅メーカーと工務店は、契約までの流れこそ違うものの、契約後の施工の段階からは、結局工務店が請け負うことになるからです。工務店と一口に言っても、その技術力はさまざまなので、「住宅メーカーと工務店」というくくりでどちらが良いと判断することはとても難しいのです。
その中でも、より技術力の高い施工を望むのであれば、施工を請け負う工務店のこんなポイントを参考にしてみましょう。
● その工務店が手がけた家を見学する
● きちんと構造計算をしているか確認
● その地域での口コミをネットなどで確認
● 何を売りにしている工務店なのか
● 施工件数の実績は多いか
● その地域での営業年数は長いか
これらのポイントを満たせば、必ずしも技術力の高い工務店ということにはなりませんが、より技術力の高い工務店を選べる可能性が高くなるでしょう。
住宅メーカーで家を建てるなら、事前にどの工務店で施工するのかを確認しておくことが、後悔しない家作りの秘訣といえるかもしれません。
工期
工期に関しては、全体の流れがシステム化されている住宅メーカーが比較的早いことが多いようです。これは、住宅メーカーと工務店では建築する時の工程に違いがあるからです。 住宅メーカーは、工場で作られた製品を運んで組み立てるという仕様です。面積が30坪〜35坪くらいの住宅であれば、早くて2ヶ月以内に建設されることもあります。 対して、工務店の場合には、職人が1人で作業したり、複数の専門業者が入れ替わり立ち替わり建設するため、同じ広さでも約半年ほどかかってしまうことがあります。
アフターケア
住宅メーカーも工務店も、「住宅瑕疵担保履行法」という法律を守る必要があるため、柱や土台などの主要部分や雨漏りなどに関しては、10年間の補償は約束されています。
その上で、それぞれの特徴を挙げるとすれば、住宅メーカーに関しては、大手ならではのアフターケア専門部署がある会社も多く、24時間対応のコールセンターがある場合もあります。また、独自のアフターケアサービスを売りにしている場合もあるので、確認してみると良いでしょう。
一方、工務店も近年では定期点検を取り入れている会社も増えています。住宅メーカーと違い、24時間対応のコールセンターなどはないかもしれませんが、同じ担当者が相談にのってくれる可能性も高いため、マニュアル通りではない柔軟な対応や、同じ地域ならではの迅速な対応が期待できる場合も多いです。
事前に確認するべきポイントとしては、
● 定期点検のお知らせをしてくれるのか
● 急な対応にも迅速に対応可能か
などを確認しておくのがおすすめです。
迷ったら、重視するポイントで選ぶ!
住宅メーカーと工務店の違いについて分かってきたところで、実際に家作りにおいて譲れないポイントがあるとすれば、どちらを選択すれば良いのか見ていきましょう。
今回重視するポイントとして挙げたのは、この3点です。
● 自由度
● 耐震対策
● 土地の形(狭小地など)
ぜひ、これから家作りを行う時の参考にしてください。
自由度〜デザインにこだわりたいなら工務店
工務店の場合にはデザインや間取りなど、法令や予算を鑑みた上で、全てのプランを購入者と一緒に作ります。細かいところまで融通が効くため、デザインにこだわる場合には、自由に自分の理想を追求できる工務店がおすすめです。 しかし、会社によってはデザインや設備においての知識が少ないところもあるため、事前にプランを伝えて対応可能かどうか確認することが大切でしょう。 対して、住宅メーカーの場合には、基本的に間取りなどは決まったパターンに変更を加えて、素材や設備に関しては用意されたバリエーションの中から選んでいくことになるため、工務店に比べると自由度に関してはある程度制限されてしまいます。
耐震度〜最新技術を用いた家作りを行う住宅メーカー
家を建築する前には、建築基準法などをクリアしているかなど、行政の審査を受けることが義務付けられています。しかし、工務店の申請には「4号特例」という、耐久性や耐震性などの審査が省略される場合があることを知っておきましょう。 その点、住宅メーカーは耐震や免震において、最新技術を採用した家作りを行ってくれます。断熱などの技術も優れているため、エコにも繋がるでしょう。 工務店で建築を行う場合に注目すべきは、構造計算がしっかりされている「構造計算書」が提出されているかどうかを確認するようにしましょう。簡単には変えられない家だからこそ、もしもの災害時のことまで想定して選んでいくことが大切です。
土地の形〜狭小地&変わった形の土地なら工務店
狭い土地、変わった形の土地に建築する場合、住宅メーカーよりも工務店の方がおすすめです。住宅メーカーは基本的には規格化されているため、規格外の土地に施工するのは難しい場合があります。費用的にも大きく変わってくるため、事前に確認が必要となることが多いでしょう。 その点、工務店の場合、設計から希望に合ったプランを提供してくれるため、機能的にも充実した家作りを目指すことができます。
住宅メーカーについてよくあるQ&A
最後に、住宅メーカーについてよくあるQ&Aをチェックしていきましょう。
モデルハウスを購入するのはアリ?
住宅メーカーでは、時々モデルハウス自体を販売している場合があります。もともと住宅メーカーの良さを伝えるためのものですので、最新設備を取り入れられていることがほとんどです。新築で同じ仕様で建てるよりも、価格面ではかなりお得になるでしょう。 しかし、モデルハウスの場合には、人の出入りがあったために汚れている箇所があることは否めません。また、実際に現在使っている家具を入れてみると、部屋のデザインと合わないことも考えられます。そのため、デザインや設備仕様にこだわりたい方には向いていないかもしれません。 もしも、モデルハウスの購入を検討する場合には、価格面だけでなく、日当たりの良さや立地条件などをチェックしておくこともポイントです。
坪単価って住宅メーカーを選ぶ上で大切?
坪単価というのは、簡単にいうと床面積1坪に対して、建築費がどのくらいかかるのかということです。住宅メーカーランキングには、坪単価の項目が必ずといって良いほど記載してありますが、よく間違えられるのは「坪単価が安ければ価格が安くなる」ということです。 基本的には建物が大きいほど坪単価は安く、建物が小さいほど坪単価は高い傾向にあります。それは、キッチンやトイレなどの設備が含まれた費用になっているからです。 この間違いを防ぐには、住宅メーカーの坪単価を算出した床面積をしっかり把握しておくことです。何坪に対しての坪単価なのかが分かりにくい場合には、会社に確認をしましょう。
住宅メーカーランキングは信用していい?
ランキングというのは、データで分析されている場合もありますが、良くも悪くも個人の主観のもとで作られている場合があります。 もしも、どの住宅メーカーが良いのか悩んでいるのであれば、気になる住宅メーカーに予算内でできるプランを提出してもらってみるのも1つの方法です。 どの住宅メーカーがより自分の理想に合う会社かどうかを見極めるポイントにもなるため、試してみることをおすすめします。
住宅メーカーか工務店かは作りたい家で選ぼう!
住宅メーカーが良いのか?それとも、工務店が良いのか?結論からいうと、どっちが良いと判断することはできません。 なぜなら、それぞれの会社ごとにメリットやデメリットがあるため、ニーズに合うのかどうかは購入者によって違いがあるからです。また、住宅メーカーか工務店かを選んだところで、各会社によっても特徴が違います。 選ぶべきポイントがたくさんあって迷ってしまう方も多いと思いますが、大切なのは自分がどんな家を建てたいか、その理想を会社がいかに叶えてくれるかということにポイントを置いて選ぶことです。 ぜひ、この記事を参考にして、目的に合う会社を見つけてくださいね。
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