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iemiru コラム vol.283

平屋をローコストで建てる!1,000万円以下で実現できるポイントは?

ローコストで住宅を建てるには平屋が良い!?

ローコストで平屋住宅を建てるには、どうすればいいか知っていますか? 敷地条件やプランによっては、2階建て住宅を建てるよりも工事費が高くなるケースもあります。 今回は、平屋住宅の工事費が高くなってしまう要因やローコストにするためのポイントを紹介していきます。

2階部分がないことでコスト減?

単純に、「2階部分がないからコストが下がる」というわけにはいかないのが平屋建てです。平屋住宅をローコストで建てるにはコツが必要になります。 同じ床面積で、2階建てにした場合と平屋建てにした場合、より広い土地が必要になるのは平屋建てです。土地の面積が大きくなればそれだけで土地の購入費用がかかってしまいます。そのため、平屋だからといってローコストで建てられるわけではないことが分かります。 平屋建てでローコストを実現するには、トイレの数を減らしたり子供部屋の面積を小さくするなどの工夫で、増えた分のコストをどこで削減するのかがポイントになってきます。

バリアフリーを見据えると……

平屋住宅は、生活の全てがワンフロアーで完結します。朝起て、2階にある寝室から1階のキッチンに移動したり、2階のバルコニーに洗濯物を干しに行ったりというような、縦方向の移動がなくなります。これはバリアフリーの面では、大きなメリットになります。 段差のない平面だけの暮らしは、体力的に階段の上り下りが苦痛になるシニア世代にも人気があり、生活のしやすさを理由に2階建て住宅から平屋住宅に建て替えるケースが増えているようです。 段差解消の他にも、建物内の温度差を解消することが容易になります。 2階建てでは通常、廊下や階段は空調のきかないエリアになります。一方、平屋建ての場合はこのスペースを省くことができるので、建物内のどの空間も一定の温度を保ちやすくすることができます。また、ヒートショックを防ぎやすい住宅にすることも可能です。

平屋でもコストが高くなる3つの要素

平屋建て住宅でコストが高くなってしまう要素を知っておかないと、後になって、「こんなはずじゃなかったのに」ということになりかねません。コストを抑えて平屋を建てようと検討している人は、コストが高くなる原因を事前に知っておくことが大切です。 ここでは、代表的な3つの要因をご紹介します。

土地

平屋建ては全てのスペースがワンフロアーに収まっています。例えば、2階建ての住宅と同じ部屋数とスペースを確保したまま、平屋を建てようとした場合、2階部分に設けていた部屋数とスペースを1階に計画することになります。 つまり、1階部分が大きくなるため、必要となる土地の面積も広くなることになります。土地の面積が広くなるので、土地購入費用が高くなる傾向になるのが、平屋を建てる際にコストが高くなる要素になります。

屋根や基礎工事

1階部分の面積が大きくなるので、基礎や屋根の面積も広くなります。基礎部分は、工事費全体の中で占める割合が大きな工事です。この部分が大きくなるということは、工事費の上昇に繋がることになります。 また、屋根も比較的工事費の中で占める割合が大きな工事です。屋根は定期的なメンテナンスが必要になる部分でもあります。 このように平屋建ては、新築時の工事費とメンテナンス時の工事費が高くなってしまう可能性が高いのです。

設計費

平屋建ての良さが見直され人気が出てきているとはいえ、まだまだ2階建て住宅が一般的です。 ハウスメーカー各社でも、需要が多い2階・3階建ての規格は数多く取り揃えられていますが、平屋住宅の規格は少ないのが現状です。 ゆえに平屋住宅を建てようとすると規格品では対応しきれず、設計から個別に対応する必要がでてきます。施主の要望に合わせたオーダー住宅ということになるため、大量生産されているパッケージ化された規格品を使った住宅の設計費用よりも高くなる傾向にあります。

ローコストで平屋を建てるためのポイント

それでは、どうすればローコストで平屋住宅を実現できるのでしょうか?ローコストな平屋住宅を成功させるには、コストが高くなるポイントを抑えつつ、工夫が必要になります。 これから紹介する内容は、知っている人も多いと思いますが、コストを抑えるための基本的なポイントです。意識しておかないと工事費はどんどん膨らみます。改めて確認しておきましょう。

面積を抑える

建物の工事費用は、平屋住宅に限らず面積が大きく関係してきます。説明するまでもありませんが、面積が広ければ、それだけ材料費や人件費、工期が必要になり工事費が高くなります。 つまり、面積を狭くした分、これらの費用を抑えることができ、ローコストな家づくりが実現できます。 また、同じ面積でも四角い平屋とコの字型の平屋では、四角い平屋のほうが工事費を抑えられます。プランはできるだけシンプルにして、単純な形にするようにしましょう。

高コストの設備・材料を導入しない

ローコストを目指している場合は、キッチンやお風呂、トイレなどの水回り機器のグレードアップや高性能な機器の導入は避けたほうが無難です。 建物をシンプルにして工事費を抑えても、高価格帯の設備を導入したのでは、ローコスト住宅の実現が難しくなります。 設備以外にも、屋根材選びに気をつけましょう。屋根の面積が広くなるので、高価な屋根材を使うと金額に大きな差が生まれてしまいます。2階建て住宅より屋根の面積も広くなることを意識しておきましょう。

住宅と外構のバランスを考える

平屋建ては、土地の面積が大きくなるので外構費用が高くなる傾向になります。建物と同じように外構もできるだけシンプルになるように心がけておきましょう。 住宅の工事費を抑えることに成功したのに、外構の費用が高くなってはローコストが実現できません。外構にもある程度の予算は必要になりますが、住宅部分とのバランスを考慮する必要があります。 また、どうしてもデザインにこだわりたいけど現状の予算では難しい場合、はじめに必要最低限の工事だけを済ませておいて、予算の準備ができてから追加で外構工事を行うという方法も検討してみて下さい。

平屋をローコストで建てよう!!

紹介してきたように、平屋建てにすればどんな家でもローコストで建てられるというわけではありません。まずは、コストが高くなってしまう要因を知っておくことが必要です。そして、コストが高くならないようにどんなことに注意が必要になるのかも確認しておきましょう。

知識と工夫が必要

平屋住宅には2階建て、3階建て住宅では味わえない魅力がたくさんあります。ローコストで建てるには、材料や設備を選ぶ知識と、間取りや施工方法に工夫が必要です。 コストを抑えるための基本的な情報を知ったうえで、平屋建てを得意としている建築業者の 力を借りて、理想の平屋住宅を実現させましょう。

最適な土地を選択しよう

平屋建て住宅は階段がないことにより、バリアフリーが実現可能なだけでなく、構造上の制約を受けにくいため、自由な空間構成が可能であることも魅力の一つと言えます。 この魅力を最大限に活かすためには、「土地」が大きく関係してきます。 狭い土地に無理やり、敷地境界線ギリギリに建ててしまうと、日当たりは悪くなりますし、隣の家からの視線も気になり、伸び伸びした暮らしが実現できなくなるかもしれません。 まずは、家づくり全体の予算を決め、平屋住宅を建てるのに適した土地探しから始めてみてはいかがでしょうか。土地に必要な予算が決まれば、建物にかけられる予算が決まってきます。平屋住宅の家づくりの成功の秘訣は、最適な土地の選択にあるといえるでしょう。

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