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iemiru コラム vol.298

建売住宅の「寿命が短い」は都市伝説? 購入後の保証やメリット・デメリットを解説

「寿命が短い」といったうわさがあるなど、マイナスイメージも多い建売住宅。とはいえ実際のところ、何がデメリットなのか分かっていない方も多いのではないでしょうか? 本記事では建売住宅の寿命や購入後の保証、メリット・デメリットについて解説していきます。新しいリアルな情報を知りながら、自分にあった住宅探しをしていきましょう。

建売住宅とは?

建売住宅とは、「建(ててから)売(る)住宅」のことで、土地と住宅がセットで販売されるのが特徴です。なかには契約した後に住宅を建てる「売建住宅」もあります。 よく「建売住宅」と比較される「注文住宅」とは、自分で土地を探し、契約後に設計&建築する住宅を指します。 まずは建売住宅の寿命から解説していきましょう。

建売住宅も注文住宅も寿命は変わらない

いまだに「建売住宅は寿命が短い」という話を聞きますが、結論から言うと、これから新築を買う人には当てはまらない話だと言えます。近年の建売住宅は品質管理もなされており、単純に建売住宅だから、という理由で損をすることはありません。 以下では、建売住宅でも寿命が保証される理由を解説していきます。

同じ建築基準法のもとで建てられている

注文住宅でも建売住宅でも、同じ建築基準法をもとに建てられており、一定の品質(耐震性や耐久性)を保つことが法律で決められています。 また戸建を建築するには施工前に「建築確認」、施行後に「完了検査」という公共機関による検査を受ける必要があり、審査を通過した建物には「検査済証」が発行されるのが規則です。検査をクリアしていない建物があれば違法建築となります。 建売住宅の購入を検討するときは「検査済証」が発行されているか確認し、問題なければ一定の品質が保証されていると考えてよいでしょう。

「寿命が短い」という話はバブル期が原因

ではなぜ、「建売住宅は寿命が短い」という話が出たのでしょうか。それは法律が整備される以前、高度経済成長期からバブル期にかけて建築された建売戸建が原因だと考えられます。 当時は好景気や政策の影響で大量の戸建てが建てられ、売れる時代でした。建築現場ではなるべく安く、一日でも早く建築することが過度に求められ、手抜き工事がたくさんあったと言われています。 もちろん、しっかり施工されている物件もありますが、80~90年代に建てられた手抜き物件の影響もあり、いまだに「建売住宅は寿命が短い」という話が根付いています。

住宅品確法によって10年保証がついている

建築基準法があるとはいえ「目に見えない構造部分を手抜き工事しているのでは?」と気になる方も多いのではないでしょうか。そのような問題に対処し、実害を避けるために作られたのが「住宅品確法(住宅の品質確保の促進等に関する法律)」です。 この品確法では、購入時に気付かなかった見えない欠陥(瑕疵)が見つかった場合、10年間は打った側に修理や賠償金汚支払い義務があると定められています。この品確法によっていい加減な工事をした場合のペナルティーが強くなり、手抜き工事をする業者が激減しました。

売る会社も保険や供託に加入義務がある

品確法があるとはいえ「建築会社が倒産したら泣き寝入りするしかないのでは?」と思う方も多いのではないでしょうか。実際に品確法が施行された後は社会変化に耐えられず倒産する会社が増え、泣き寝入りする購入者も増えました。 その状況に対応すべく「住宅瑕疵担保履行法」という法律がつくられます。住宅瑕疵担保履行法では、住宅を販売する会社が瑕疵担保責任を果たせるように、保険への加入または保証金を供託することが義務付けられました。 供託とは、万が一に備えてお金を預けておくシステムで、売主側が倒産した場合でも供託金から修繕費などが支払われる仕組みになっています。

建売住宅でも30年以上住むことができる

品確法や住宅瑕疵担保履行法によって住宅の品質が保証されていることが分かりましたが、実際にどれぐらい住むことができるのでしょうか? 人によって「建売の寿命は20~30年」という方もいますが、実際には30年以上住むことができます。

木造住宅の耐用年数22年は金融関係の目安

「寿命が20~30年」と言われる理由として、「木造住宅の耐用年数は22年」であることが考えられます。耐用年数22年と言われると、22年以上は住めないイメージが浮かびますが、耐用年数と寿命は関係ありません。 耐用年数は税金の計算や金融機関の審査に使われる目安で、「法律上、建物の資産価値は22年でなくなりますよ」ということを示しています。資産価値がゼロになっても、住むことには問題ないのが現状です。 実際には耐用年数22年を超える物件がたくさんあり、定期的なメンテナンスさえしていれば、50~ 80年以上住むこともできます。

建売住宅を購入する7つのメリット

メリット① 注文住宅よりも安く購入できる

同じ立地条件・施工面積であれば、注文住宅よりも建売住宅の方が1000万円ほど安くなります。というのも、建売住宅はパッケージ化された住宅をまとめて建築。作業が簡単になるので短期間で建築し、材料も大量発注することで大幅に値引きできます。 注文住宅の場合は設計士がプランニングしてから施工会社が建築するため、その分の手間賃が発生しますが、建売住宅ではその工程がありません。 また建築会社は大きな土地をまとめて購入し、土地代を安くしつつ建築費用で利益を出します。なので、自分で土地を買うよりも、建売で家・土地のセット購入した方が安くなる仕組みです。 もちろん土地面積や建築プランのグレードによって金額にひらきがありますが、少なくとも数百万円以上の差が出ることは認識しておきましょう。

メリット② 住宅ローンの手続きが簡単

建売住宅の場合は土地と家をセット購入するので、住宅ローン手続きも1回で終わらせられるのがメリット。注文住宅の場合は、土地を購入するときと家を建てるときで、計2回以上も住宅ローンを組む必要があります。 さらに注文住宅の場合は、手付金やその他初期費用・工事費用などを段階的に支払う必要があるので、やりくりが大変です。その点、すでに建物がある建売住宅であればお金のフローもシンプルになります。

メリット③ 資金計画が明確になる

建売住宅の場合、土地と家を購入するときに費用が明確になるため、資金計画が立てやすいというメリットがあります。注文住宅の場合は、土地探しから初めて設計・工事となるため、追加費用などの心配があります。場合によっては「つなぎ資金」が必要になることもあり、余裕をもった計画が必要です。 建売住宅であれば家が完成した状態なので追加費用もなく、安定した資金計画が立てられます。

メリット④ 購入までの期間が短い

建売住宅は、住宅購入を決意してから実際に購入・契約するまでの期間が短いのも大きなメリット。仕事や子供の進学など、短期間で引っ越しが必要なときでも、対応しやすいのが魅力です。 注文住宅では土地探しから設計・施行となり、1~2年かけて引っ越しとなりますが、建売であれば数カ月で引っ越しすることもできます。 また住宅ローンの支払いは資産形成になりますが、賃貸で家賃を払っても資産にはなりません。少しでも早く住宅ローンの支払いを開始できると、後の支払いが楽になります。

メリット⑤ イメージを固めてから購入できる

建売住宅では家が完成した状態で売られているので、内覧会・オープンハウスへ行ってイメージづくりができるのも魅力です。 注文住宅は契約後に家が完成するので、完成した家と設計イメージが違っても受け入れるしかありません。建売住宅であれば、イメージと違っても次の家を探せばよいのでリスクが少ないと言えます。 住宅購入は「人生で一番高額な買い物」です。イメージ通りの家を求めている人は、建売住宅の方が確実性が高いかもしれません。

メリット⑥ 立地が良い

住宅会社は大金をつかって土地を購入するため、売れない土地を購入することがありません。売れるためには、駅やスーパー・病院・学校などへアクセスの良いことが条件になるので、建売住宅は立地が良いケースが多いです。 また土地を売る側としても、資金力があり対応の早い住宅会社から声をかけることが多く、住宅会社へ好条件の土地が集まりやすい構造になっています。

メリット⑦ ご近所が同じ世代になりやすい

建売住宅は、同じ条件の家をまとめて販売します。そのため、子育て環境の良い物件なら子育て世帯が集まりやすく、ご近所同士が似たような世帯になるが多いです。 似たような生活レベル・家族構成の世帯が集まることで、余計なことを気にせず、素直なご近所付き合いがしやすいと言えます。

建売住宅を購入する5つのデメリット

デメリット① オプションで想定外の出費もある

建売住宅は建物が完成していますが、最低限のグレードで建築し、オプションで「手すり」・「フェンス」・「給湯設備」などを付けるパターンがあります。その場合、売り出し価格から数十~数百万円高くなるので注意が必要です。 それでも注文住宅より安く、購入後は追加資金もかからないですが、チラシやカタログだけで判断しないようにしましょう。

デメリット② デザインや間取りが決まっている

建売住宅は建物が完成しているため、自分好みの設計にすることができません。そのため、デザインや間取りにこだわればこだわるほど、物件が見つからないという悪循環にはまってしまいます。 建売住宅を購入するのであれば、自分や家族にとっての優先順位を決め、ある程度の妥協が必要です。

デメリット③ 自分だけではチェックできない

物件の外観や内装など、目に見える部分は自分でチェックできますが、構造や屋根はチェックできません。とはいえ、構造や屋根は住宅の住み心地・価値を決める重要な部分です。 心配な方は、建物の設計図や検査済証をもらったり、内覧会のときに第3者の設計士に立ち会ってもらったりするようにしましょう。

デメリット④ 資産価値が低くなりやすい

建売住宅は最低限の設備や建材で建てられているため、付加価値が少なく、注文住宅よりも資産価値が減りやすいとされています。また、過去の「寿命が短い」といったマイナスイメージもあるため、売却時には購入者が見つかりにくいことも。 資産価値の高い住宅を買いたい方は、長期優良住宅や耐震等級の高い住宅を選ぶことで、付加価値をつけることができます。 また土地の価格は下がりにくい特徴があるので、あらかじめ立地条件の良い場所を選ぶことで、資産価値を保ち続けることが可能です。

デメリット⑤ 隣家との距離感が近い場合も

建売住宅は、大きな土地を必要最小限に分割しつつ、できるだけ大きな物件が立てられていることがほとんど。つまり小さな土地に大きな家を建てるので、隣家との距離が近くなりやすい特徴があります。 窓越しに会話が聞こえる距離感であれば、神経質な方にとってはストレスを感じやすいかもしれません。内覧会のときには、隣家との距離感や、窓越しにある部屋にも注目して確認をしましょう。

建売住宅でも長く住んで資産価値を残せる

現在の建売住宅は、第3機関の検査をクリアしており、安心して長く暮らせる住宅がほとんど。かつての建売住宅は手抜き工事が多く、マイナスイメージが強いものでしたが、いまでは注文住宅と変わらない品質だと言えます。 また長期優良住宅や立地条件の良い住宅を選ぶことで、ある程度の資産価値を保つことが可能です。しっかりと条件を確認しながら、ご家族にあった物件探しを実現していきましょう。

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