iemiru コラム vol.336
西向きの部屋の人気の秘密は?方角で変わる住みやすさとは
西向きの部屋は人気が高い?
分譲住宅やマンションの広告を見ると、南向きの部屋を売りにしている物件が多いことでもわかるように、一般的に人気があるのは南向きの部屋です。 でも、本当に南向きの部屋が一番住みやすいのでしょうか?方位によって部屋の特色が変わることを知らずに、南に面していると日当たりが良く明るくて、快適に過ごすことができる部屋だと思いこんでいませんか? 実は、南向きの部屋以外にも西向きの部屋が選ばれることが多くなっています。これは、西向きの部屋の特徴を理解して、自分の生活スタイルに合っていることを分かっている人が増えているからです。 西向きの部屋の特徴を知れば、当たり前のように南向きを選んでいる人も、もしかしたら西向きの部屋の方が自分に合っていることが発見できるかもしれません。 今回は、西向きの部屋を中心に、東向・南向・北向きの部屋の特徴をそれぞれご紹介していきます。
日当たりの良さが人気の秘密!
西向きの部屋は、日中から夕方まで日が差し込みます。東向きは、早朝から日中まで日が差し込みます。 どちらの方向も、日が差し込んでいる間の時間に違いはありませんが、ほとんどの人の場合早朝は寝ている時間帯なので、実際に東の窓から太陽の光を感じる時間は少なくなります。 そのため、感覚的には東向きより人が起きて活動している間、ずっと日が当たっている西向きのほうが日差しの恩恵を受けやすくなります。 また、西向きで日当たりが良いということは、夕方まで照明器具を使わなくても過ごせるぐらいの明るさが確保できるということです。 このように、日当たりの良さを十分に実感できる点が、西向きを選ぶ理由になっています。
眩しすぎることか欠点?
日当たりの良さはメリットではありますが、季節によっては眩しすぎてデメリットとなる場合もあります。 冬の時期は日差しの下でホッとすることもできますが、夏の時期は気温が高い上に日差しが眩しすぎるので、とても日差しの下にいることはできません。夏の間は、できるだけ部屋の中に直射日光が入るのを避けようと考えるのではないでしょうか。 このように、冬は嬉しく感じる日差しも、夏の暑い時期は眩しい日差しを見ただけで暑さを感じてしまうので、あまり嬉しいものではありません。 日当たりが良いということは、明るさだけでなく室内の温度にも関係してくるので、季節によって室内環境をどうやって整えるかを考えておく必要があります。
方角ごとの部屋の特徴
西向き以外の部屋にはどんな特徴があるのでしょうか? 生活スタイルによって快適に過ごせる方角は異なります。自分にはどの方角の部屋が向いているのかを知るために、それぞれの方角の部屋についてどんなメリットやデメリットがあるのか見ていきましょう。
東向き
午前中は日差しがたっぷりあるので、朝早くに洗濯物を干すなど朝から行動的に動く生活スタイルの方に向いている方角です。 ただし、太陽の光によって部屋の温度を暖める効果は期待できないので、いつもヒンヤリとした空気の部屋になります。 太陽の光によって部屋の温度を暖めるには、直射日光によって外壁を暖めたり、室内に日が差し込んで床を暖める必要がありますが、東向きの部屋はそれができません。 また、室内の空気が暖まりにくいので室内の空気が膨張せず、自然な空気の流れができにくくなります。つまり、窓を開けて毎日換気をしないと湿気がこもりやすい部屋になってしまいます。
南向き
日中は照明器具を使う必要がないほど日当たりがよく快適に過ごせるので、昼間の時間部屋で過ごすことが多い方に向いています。 朝早くから起きて洗濯物を干さなくてもお昼すぎまで日差しが届くので、朝はゆっくりタイプの生活スタイルの方に向いている方角です。 マンションの場合南向きの部屋は人気があるため、他の方角の住戸に比べて販売価格や家賃が高いことが多くあります。 夫婦とも仕事をしていて、子供も学校や塾に行っているため日中部屋で過ごす家族がいない場合は、南向きのメリットを活かした生活をすることができないので、他の方角の住戸を視野にいれてもいいかもしれません。
北向き
真北の場合は一年中日が当たりませんが、真北から少しずれている場合は夏の時期、一日に数時間だけ日差しが望めます。 年間を通して日当たりの悪い部屋なので、洗濯物が乾かなかったり、湿気が溜まりやすくかび発生しやすくなります。 また、室内が暖まりにくいので、夏でも比較的涼しく過ごせます。その代わりその代り、冬は一日中寒い部屋となるため、快適に過ごせるように対策を取る必要があります。 日当たりが悪いということは、太陽の光に左右されないので、時間によって部屋の明るさに大きな差がなく、朝から夕方まで安定した明るさを確保できる落ち着いた部屋となります。 家具やクロスが日焼けしにくいのも北向きの部屋の特徴です。
西向きの部屋を快適にさせる3つの工夫
西向きの部屋でデメリットとなるのは、日差しの眩しさや室温の上昇です。この2点に対して適切な対策を取ると、西向きの部屋でも快適に過ごすことができます。 対策を知っていれば、価格を抑えた西向きの住宅も購入を検討する対象とすることができるので、選択肢が広がります。 では、どんな対策が適しているのかご紹介していきます。
遮光カーテンを取り付ける
どこの家庭でも一般的に使われている遮光カーテンは、光を遮るだけでなく紫外線をカットしてくれたり、エアコンの効率を高めてくれます。 デザインも豊富に揃っているので、インテリアに合わせて選択しやすいのが嬉しいポイントです。 ただ、カーテンを閉めてしまうと、部屋の中が暗くなるのがデメリットです。
ブラインドやすだれを取り入れる
ブラインドは、羽根の角度を変えることで日差しが入ってくる量を調節することができるので、夏の強烈な日差しを遮りながらも羽根の隙間から採光や通風を確保することができます。 すだれは、古くから日本で使われている日差しを遮る道具です。屋外に吊るして使い、日差しを遮りながらも風の流れは遮らないため、夏の西日対策に適しています。
遮熱効果のある複層窓ガラスを選ぶ
近年、多くの住宅やマンションで使われ始めている省エネを意識して作られたガラスです。このガラスは、断熱効果と太陽からの日射熱を60%程度カットしてくれる効果があります。 遮熱カーテンを使う必要がないため、明るさを確保しながら室内の温度上昇を抑えることができます。照明器具を使う必要がないことやエアコンの効率が高くなるので省エネに繋がります。
西向きの部屋のメリットを上手に取り入れよう!
南向きの部屋が今も昔もいちばん人気なのは変わりませんが、日中自宅に誰もいない事が多い現代の生活スタイルを考えてみると、必ずしも南向きで快適に暮らせるとは限りません。 西向きのメリットを活かし、デメリットに適切な対応を取ることで過ごしやすい部屋を作ることができます。 今回ご紹介した内容を参考にして、西向きの部屋と上手に付き合いましょう。
思わぬエコ効果が生まれる?
夏の西日は避けることが快適な部屋を作るポイントになりますが、冬の時期は積極的に日差しを取り入れて、部屋の空気を暖めることをおすすめします。 日中から夕方にかけての日差しを有効に使うと、エアコン代の節約になります。 日差しを取り入れるには窓が必要ですが、この窓は断熱機能を持った窓にしておくことも大切です。断熱性能がない窓にしてしまうと、せっかく暖まった空気が逃げてしまいます。
ガーデニングにも挑戦してみよう!
グリーンカーテンを聞いたことがある人もいると思います。これは、植物を使って日差しを遮る工夫です。 西に面した庭に落葉樹を植えれば、夏の間は緑の葉っぱが日差しを防ぎ、葉っぱが落ちて冬になると日差しが室内まで届くようになります。 他にもプランターで朝顔やゴーヤなど、暑さに強いつる性植物を育てて緑のカーテンにすることもできます。 見た目にも涼しく、実が収穫できるものを育てれば一石二鳥です。自然を利用した西日対策も是非取り入れてみてはいかがでしょうか。
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