iemiru コラム vol.377
理想で最適な天井高は部屋によって違う?! 快適な空間のカギは天井にあった!
天井高で部屋の印象は大きく変わる!
家を建てる時や探している時、部屋によって広く感じたり狭く感じたりすることがあると思います。もちろん色の使い方や、家具の配置、実質的な面積にも大きく影響を受けるのですが、もう1つ大きな要素として天井高があります。 普段はあまり意識しないかもしれませんが、この天井高を少しだけ意識する事で、広々とした部屋や、落ち着く部屋など印象を大きく変えることが可能です。 そこで今回は、部屋と天井高の関係について解説していきます!
そもそも天井高とは?
そもそも天井高とは、部屋の床から天井までの高さのことを指しています。この天井高は、闇雲に決まっているわけではありません。建築基準法では、居室は2.1メートル以上にする必要があると決まっています。
高ければ良いわけではない
ただし、天井高はただ高ければ良いというものでもありません。天井の高さによって、メリット、デメリットが存在するからです。さらに、部屋によってもベストな天井の高さというものは違います。 部屋によって最適な空間になる天井高を知っておくと、家探しや新築の設計の時にも大いに役立つでしょう。
天井高の平均的な高さ
それでは、まずは日本の平均的な天井高について解説していきます。日本人は昔に比べて身長が大きく伸びました。そのため、少し古い住宅の扉や天井などは非常に低く、狭く感じるのではないでしょうか? そのため、時代と共に天井や扉のサイズも大きくなっているのです。では、現代の平均的な天井高を確認していきましょう。
マンションの場合
マンションの場合、平均的な天井高は2.4メートルと言われていますが、近年では2.5メートルの天井高も増えてきました。一般的には、広く開放感のある部屋が好まれる傾向が高いため、メーカーも天井高2.5メートルが標準!としているところも多いのです。
戸建て住宅の場合
戸建住宅の場合、和室の多い住宅は2.2メートル、洋室の多い住宅では2.4メートルが平均的な高さとなっています。さらに、輸入住宅メーカーの場合には、2.7メートルや3メートルといった、開放感を売りにした住宅も販売されています。 ただし、日本人の身長や体型を考えるとやはり2.4メートルが妥当な高さと言えるかもしれません。
天井高が高い場合のメリット・デメリット
平均的な天井高がわかったところで、続いては高い場合、低い場合のメリットとデメリットをそれぞれご紹介していきます。天井高は高ければ良いというものではありません。まずは、天井高が高い場合のメリット、デメリットについて解説していきましょう。
天井高が高い場合のメリット
天井高が高い場合のメリットは以下のようなものです。
● 高い位置から太陽の光を取り入れることが可能
● 部屋を広く開放的に感じさせることが出来る
● あとから小上がりなど段差をつけた部屋を作ることが出来る
● 壁が多くなるため収納を増やすことが出来る
● 壁が多くなるため工夫次第でインテリアの可能性が広がる
● 壁の上部に通気窓をつけることが可能
天井高が高い場合には、何と言っても空間に広がりが生まれます。明るさと開放感を得たい場合には、高い方が良い影響が多いでしょう。さらに、天井が高い分、壁の量が増えることでインテリアの可能性が広がったり、小上がりや窓を設置するなど選択肢が広がります。
天井高が高い場合のデメリット
続いては、天井高が高い場合のデメリットを解説します。まずは、以下のデメリットを確認してみましょう。
● 使用する資材が増えるのでコストが高い
● 天井が高すぎると落ち着かない場合がある
● 冷暖房が効きづらい
● 配管が通りにくくなる場合がある
● 照明などの掃除やメンテナンスが大変
● インテリアに工夫が必要
天井高が高い場合、一番のデメリットはコスト面と言えます。天井が高いので、壁や柱、窓など使用する資材が増えてしまいコストは高くなります。さらに、空間が広いことで冷暖房が効きづらいのも大きなデメリットですね。
また、天井高は部屋や場所によって最適な高さが違います。場合によっては天井高を高くしてしまうことで、逆に落ち着かない空間になってしまうこともあるのです。
天井高が低い場合のメリット・デメリット
では、天井高が低い場合はどうでしょうか?部屋によっては低い方が良い場合もあるため、しっかり確認していきましょう!
天井高が低い場合のメリット
まずは、天井高が低い場合のメリットから確認していきましょう!
● 使用する資材が少ないのでコストダウン出来る場合がある
● 天井を張り替えがしやすい
● 建物を低くしたい場合に有効
● 落ち着いた空間にすることが出来る
● 冷暖房が効きやすい
● 間取りによっては奥行きのある空間演出が可能
まず、コストダウンが出来るという点をメリットに挙げましたが、これは端材を上手く使うことが出来た場合に限ります。資材はある一定の量ごとに発注するため、あまり使用する量が少ないと、逆に端材が出てしまい無駄になる場合があるからです。
そして、やはりメンテナンスのしやすさは大きなメリットと言えるでしょう。天井が低いので、照明の掃除や天井の張り替えなどを楽に行うことができます。
天井高が低い場合のデメリット
続いては、天井が低い場合のデメリットを確認してみましょう。
● 照明によっては頭をぶつけることがある
● 家具のサイズによっては部屋に入らない
● 窮屈感や圧迫感を感じる人もいる
● 建具やキッチンなど使えるものが限定される
● 棚の上に物をあまり置けない
やはり一番のデメリットは、圧迫感や窮屈感を感じる人が増えるという点です。さらに、家具などが限られる点や、収納できる空間が少なくなる点もデメリットと言えるでしょう。
天井高の理想の高さは部屋によって違う!
では、理想の天井高とはどのくらいの高さなのかというと、実は、部屋によって変える必要があるのです。部屋や空間によっては、天井高が高い場合のメリットが逆にデメリットとして働くこともあるので、よく確認しましょう。
天井高が高い方が良い場合
天井高が高い方が良いのは、次のような部屋です。
● リビング
● 広い部屋
● 集まる人数が多い部屋
リビングや居間など、家族みんなが集まる空間には、天井高が高い方がおすすめです。空間がより広々と感じられる点や、明るく開放感のある雰囲気を演出することができます。
家族が集まっても、窮屈に感じることがないので圧迫感を感じません。他にも、面積の広い部屋などは、天井高が高い場合のメリットを十分に味わうことが出来るでしょう。
基本的には、2.45メートルが理想的な高さと感じる方が多いようです。
天井高が低い方が良い場合
一方、天井高が低い方が良い場所もあります。例えば、以下のような部屋や空間です。
● 狭い空間
● 床に直接座ることの多い部屋
● 落ち着いて過ごしたい空間
● 寝室
例えば、狭い空間というのはトイレや廊下などを指します。面積が狭いのに高さだけを高くしてしまうと、壁が立ちはだかったような圧迫感を与えてしまい、逆効果となるからです。
また、和室などの床に座る空間や、落ち着いた雰囲気にしたい部屋の場合は、天井高が低い方が効果的です。和室の場合は、座る位置が低いため、天井高が高いと高すぎてしまい落ち着かないからです。
基本的には、このような空間の場合2.2〜2.4メートル程度が理想でしょう。
天井高をリフォームで高くすることは可能?
では、天井高を後からリフォームで高くすることは可能なのでしょうか?結論から言うと可能ですが、戸建とマンションの場合で方法や条件が変わってきます。
戸建ての天井高リフォーム
戸建住宅の天井高をリフォームする場合には、1階なら天井の高さを上げる方法が採用されます。ただし、構造によっては梁がむき出しになってしまう場合もあるので確認が必要です。 2階以上の階の天井高を高くするには、天井を高くする方法以外に、そのまま吹き抜けにする方法が取られることがあります。ただし、屋根から冷気が入ってきて断熱性が下がってしまうこともあるため、よく検討するようにしましょう。
マンションの天井高リフォーム
マンションの場合には、天井高以外に「階高」というものが関係してきます。階高というのは、建物の1階分の高さのことです。この階高が高いマンションの場合には、後から天井高を高くするリフォームが可能な場合があります。 ただし、階高というのは、コンクリートなどの厚さも含まれていて見た目で判断することは出来ません。あとから天井高をリフォームしたい希望がある方は、事前に階高も確認しておくと良いかもしれませんね。
リフォーム出来ない場合はこんな方法も検討してみよう!
今の部屋の天井高を高くしたいのにリフォームできないという場合には、他にもこんな方法で空間を広く感じさせることが可能です。
● 壁紙や天井の色を明るくする
● 家具の色を明るくする
● 窓を天井一杯まで大きなものに変える
リフォーム工事が必要になりますが、窓を天井高一杯までのものに変える事で、広く明るい解放的な空間にすることが可能です。
そこまで大掛かりではない方が良い場合には、全体的に部屋の色を明るく変えてみましょう。簡単な方法なのですが、色の効果は絶大です。ぜひ試してみてください。
天井高で部屋の印象をコントロールしよう
天井高が部屋に与える効果はとても大きいです。ただし、天井高は部屋によって理想の高さが違うという点も忘れてはいけません。トイレや廊下、和室など、場合によっては天井高が高いことが逆効果になってしまうからです。 とはいえ、やはり高い天井の広々とした部屋に憧れる方も多いことでしょう。具体的にイメージしたい方は、住宅展示場などで体感してみるのも良いですね。 これから新築するという方や、家探しをするという方は、ぜひ各部屋の天井高にも注目しながら探してみてください!
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