iemiru コラム vol.444
同居のためのバリアフリー化を考えよう!新築時やリフォーム時に考えるべきポイントとは
同居するためのバリアフリーは必須?
両親と同居するときに悩んでしまうポイントがバリアフリー化されているかです。今は問題のない環境でも、年齢を重ねるごとに使いにくさが現れてしまい、場合によってはケガをしてしまう場合があるからです。そこで、同居を見据えたバリアフリー化や同居のためのバリアフリーリフォームが注目されています。今回は、誰にとっても安全で生活しやすいためのバリアフリーについて考えていきましょう。
同居を見据えたバリアフリー化を行うコツ
自宅を建設する際に同居を見据えたバリアフリー化を行っておくと、後にバリアフリー化が必要になった際にその費用や手間を軽減させられます。特に、バリアフリー化は、誰でも使いやすい設計なので、小さい子供でも簡単に使えたり、暮らしやすい家になるでしょう。今回は、新築時から活用できるバリアフリー化について解説します。
段差を無くす
日常生活の中で高齢の方がケガをしてしまうポイントが段差です。高齢になると足をしっかり上げて歩くことが難しくなるため、低い段差でも転倒し骨折などをしてしまうリスクがあります。そのため、なるべく段差をなくすような内装を設計しましょう。 また、段差は小さな子供や重い荷物を運ぶ際にも同じように転倒のリスクが高い場所です。普段気にならない場所ですが、少し配慮するだけで誰にとっても安全な住宅になりますよ。
車いすが通れる幅を確保する
年齢を重ねると杖や手すりなどを移動補助として使用します。その中で考えておきたいのが車いすを使用する場合です。車いすを使用する場合、通路やドアの幅を広くしておかなければならず、リフォームでは対応が難しい部分です。 そこで、設計時に車いすでも移動が可能な幅を確保しましょう。また、手すりを設置することで通路が狭くなる可能性があります。このような場合でも通路の幅が広ければ邪魔になることはありませんので、将来のリフォーム時にも役立ちます。
滑らないような素材を使用する
段差と同じく転倒のリスクが大きいのが床の滑りやすさです。ワックスでコーテイングされたフローリングは滑りやすくなっています。さらに、スリッパを履いていたり、冬場など靴下を履いていたりすると、廊下での転倒リスクが増加します。 そのため、クッションフロアなど滑らない素材や転倒してもケガがしにくい素材を床に使用しましょう。特に、洗面所や浴室は床が濡れやすく転倒のリスクが非常に高い場所です。こうした場所は必ず滑りにくい床材を選びましょう。
バリアフリーリフォームのポイント
次は、リフォームによるバリアフリー化について解説します。建設時では対応できなかった部分を補うようにバリアフリー化を行うことがポイントです。
手すりの設置
廊下などの移動を補助するための手すりの設置が、リフォームの中でも多いバリアフリー化です。建設時に設置してしまうと、移動の邪魔になったり、高さが合わなかったりするためリフォームで取り付けるのが効果的です。 特に、トイレや浴室など、立ち上がる場所に設置することで転倒のリスクを軽減できます。移動する場所に取り付けるだけでなく、必要に応じて場所やポイントごとに設置するのも費用を抑えられておすすめです。
引き戸への変更
昔から日本の住宅では引き戸が使用されていましたが、現在では開き戸などが主流になりました。しかし、開き戸はある程度の力やドアの開き方に応じて移動しなければいけません。実は、こうした使用する際に負担が、高齢の方にとっては使いづらい部分となってしまうのです。 そこで、ドアには引き戸を採用するのがおすすめです。引き戸ならば小さい力でも開閉が可能ですし、トイレなどの閉じ込め防止にも繋がります。また、ドアノブの高さによる使いにくさが軽減できますので、家族全員の機能性を損なうことはありませんよ。
階段昇降機を導入する
同居する場合、両親は1階部分で生活することがほとんどです。しかし、どうしても2階以上で生活したいという希望がある場合には、階段昇降機を取り付けましょう。エレベーターを取り付けるよりも費用を抑えられます。 また、レンタルすることも可能で、不要になれば取り外せますので必要なときだけ活用することもできます。ただし、レンタルの場合でも高額な費用が必要なため、導入する際にはしっかりと話し合って決めましょう。
バリアフリー化して同居生活を快適に!
同居するためのバリアフリー化と考えてしまうと、どうしても費用が気になり後向きの考えになりがちです。しかし、両親だけでなく家族全員が安全で機能的な住宅にするという考え方なら前向きに考えられますよね。 また、バリアフリー化は設計時から行うことで、利便性が向上するだけでなく将来のリフォームの負担を大きく減らすことが可能です。そのため、住みにくいポイントを無くすように設計や内装にこだわりましょう。長年生活する我が家だからこそ、バリアフリー化を行うことでいつまでも住みやすい快適な住宅にしてくださいね。
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