iemiru コラム vol.45
ショールームで最新設備や使い勝手を確認して、失敗のない家づくりを!
ショールームに行ったときは何をチェックすれば良いの?
家づくりにあたって、間取りや内装、構造など住まいの様々なことについてハウスメーカーの担当者さんと相談しながら決めていきます。アイテムについてはカタログを見て決めることも多いですが、それだけでは、なかなかイメージがわかない。そんなときに是非利用したいのがショールームです。 壁材やクロス、キッチン、洗面室の水栓、タオル掛け、ドアノブなど内外装の様々なアイテムのメーカーがショールームを展開しています。ショールームでは最新アイテムの使用感を実際に体験することが出来ます。 家づくりを意識し始めたタイミングでも、大詰めのタイミングでも役立つ情報や「体験」がたっぷり詰まっているショールーム。 今回は、より良い家づくりのためのショールーム見学のコツについて説明します。
ショールームに出掛ける前の準備をする
ある総合住宅設備メーカーのショールームは3000坪の空間にシステムキッチンやバスルーム商品、トイレ、室内建具、床材、窓、エクステリア商品など最新のアイテムが展示されています。 そうしたショールームを効率よく見学するためにはアイテムの種類やデザイン、ターゲットとなる価格帯などをメーカーのHPやカタログなどで調べ、見学したいコーナーやテーマをある程度絞り込んでおくと良いでしょう。もちろん、行き当たりばったりでも思わぬアイテムに出会えることがあります。しかし、ショールームではアイテム探しよりも使用感の「体験」を重視しましょう。 すでに間取りが決まっているなら図面を持っていくと便利です。ショールームの担当者に図面を見せればより細やかに案内してくれますし、具体的なプランニングをしてくれることもあります。 そして、気に入ったアイテムやプランをノートや写真に残し、家で改めて検討する材料にするためには、筆記用具やデジカメ、スマホなどを必ず持っていきましょう。 また、メジャーも家から持参しますが、家にいるうちからメジャーには活躍してもらいます。例えばキッチンの使用感をチェックするには、自宅のキッチンの高さや幅などのサイズや作業の取り回しに必要なスペースの大きさなどをメモしておきます。こうすることで、ショールームで体験できる使用感に数字の裏付けができます。 また、カタログやオリジナルの資料、サンプルなどを持ち帰るためにカバンのほかに手提げ袋も持参しておくと便利です。 そのほか、ショールームでは様々な設備を操作したりバスタブなどの空間に入ったりすることもあるでしょう。キッチンの高さなど室内での使用感を体験するためには靴を脱いだり履いたりを繰り返すこともありますので、動きやすい服や履きなれた靴で出かけることも重要です。
テーマを決めて細部まで確認しておこう
ショールームではアイテムの展示方法にも様々な工夫がなされているので、あらかじめ見学するテーマを決めておくことで効率よく回ることが出来ます。 テーマの決め方としては、居室や機能別にまとめておく方法があります。 LDKは家族が長い時間を過ごすスペースですので、実際の住空間に見立てたスペースに配置して見せる「空間展示」や、コンピューターやVR(仮想現実)を使ったシミュレーションのコーナーが役に立つでしょう。水回りであれば、たくさんの実物に触れて具体的な機能性やサイズなどを比較できるコーナーが参考になるでしょう。 エクステリアの場合、外観も決め手となる大事な要素ですが、耐久性や耐熱性などの機能で比較することも多ため、具体的な数値を確認したうえで部材の中身までを確認できるコーナーが良いでしょう。 ショールームでは壁材や建具から柱などの構造材に至るまでのカットサンプルが展示されていることもあります。ただ数値だけで判断するだけではなく、普段目にすることが出来ない部材の断面をチェックすることによって、より安心なアイテムを選択することが出来るというのも、ショールームならではのメリットです。
見るだけはダメ!実際に体験してみよう!
ショールームにアイテムがたくさん並んでいるのを見ると、つい多くのアイテムを急いで見ようとしてしまいます。しかし、せっかく準備をしてきたのですから見るだけではダメ!実際にアイテムの使用感などを体験するようにしましょう。 たとえば、キッチンの水栓金具については水を出す操作や水とお湯を切り替える操作、シャワー切り替え、ホースの引き出し操作など、様々な体験すべきポイントがあります。 一日に何度も行う操作ですので水栓のハンドルの重さ一つとっても好みが分かれますし、利き腕の違いによっても大きく操作感が変わります。混合水栓の場合ハンドルを中央に合わせたときに湯と水が混合された状態となる水栓と水のみが出る「エコ」な水栓など、様々な違いがありますので、実際にハンドル操作を繰り返して自分に合った水栓を見つけましょう。 また、システムバスについては、実際のバスルームそのものが展示されていることがあります。 システムバスのサイズは、通常、1620や1614などの四桁の数字で表されます。1620であれば、バスルームの幅が1600mmで奥行きが2000mmであることを示していますが、実際にバスタブの中に入ってみることによって数字で表されるシステムバスのボリューム感を体感することが出来ます。 また、バスルームの中の壁の色や照明の位置、明るさなどをバスタブに浸かった状態で確認することで、癒しの時間の質を高めることも出来るでしょう。 玄関扉は住宅の顔ともいえる部分なので質感のほか、開閉や断熱性、セキュリティの機能性にも注目してみましょう。耐熱性に富んでいる機能的なドアでもあまりに重い扉では出かけるたびに開閉するのが億劫になってしまうかもしれません。また、最新の電気錠に対応しているかどうかや、お子様にとっての安全性など触って確かめるポイントはたくさんあります。 同様に窓については開閉のほか掃除のしやすさも重要です。デザインが良くても掃除がしづらいとガラス面が汚れてしまい、せっかくこだわった外観や機能を損ねてしまいます。 このような手入れも想定した操作を試せることは、ショールームならではの特徴です。
ショールームを活用して、満足な家づくりをしよう
今回は、ショールームを利用するコツについて説明をしてきましたが、すべての建材や設備を決めるのにショールームを利用する必要はありません。 特に、日々の生活で目に入る個所や手に触れる箇所に絞り込んで見学をするのが良いでしょう。 そして、ショールームで見たり体験したりしたことをメモや写真に残して持ち帰ることも大切ですし、必要に応じてカタログなどを持ち帰るのも大切ですが、それらの情報を持ち帰ってそのままにしてしまってはショールームを充分に活用できたとは言えません。 せっかくメモを取っても後から見たら何が書いてあるのかがわからないというのでは残念ですので、見てきたということやカタログを持ち帰ったということだけに満足せずに、その日のうちに、ある程度の情報をまとめておきましょう。 そして、家族で相談したりホームページを改めて見たりなど復習をする時間を大切にしましょう。このことが、家づくりの質を高めることにつながります。 是非、みなさんも賢くショールームを利用して、より良い住まいづくりに活用してみてください。
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