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iemiru コラム vol.48

人生最大の買い物で後悔はしたくない! 家づくりの基本PART1 ~信頼できる住宅メーカーを選ぼう~

失敗しない家づくりのための心構え

「住宅」は、人生で最大の買い物で、特に注文住宅の場合、自分たちの理想の家を実現できるので、夢が大きく膨らみます。 だからこそ、 「失敗したくない!」 しかし、その一方で、「家は3回建てないと理想の家にならない」ともいわれています。実際は、基本をしっかり抑えていれば、1回で理想の家を手に入れることはできますが、それだけ、家づくりは難しいものという格言です。 そこで、今回は、失敗したくない人のための「家づくりの基本」を紹介します。 さて、ここで質問です。 住宅メーカーは家づくりのプロですが、ひとつだけできないことがあります。それは何でしょうか? 答えは、あなた(建て主)が、どんな家を建てたいか、どんな暮らしをしたいかということです。 案外、「プロに任せておけば大丈夫」と考えて、どんな家づくりが希望なのかを伝えない人が多いことに驚かされます。家づくりのイメージがぼんやりしたままだと、ぼんやりした家が出来てしまい、住んでから、「ここが使いにくい」、「こっちのほうがよかった」など不満が出ます。 「住宅メーカー任せずにせず、しっかり要望を伝える」 これが、失敗しないための家づくりの基本中の基本です。 要望を伝えるためには、ある程度家づくりの知識が必要です。知識を得るには、ネットで調べることが有効ですが、実際に住宅展示場や完成見学会に行き、実際の住宅を見ることもお勧めします。 ところが、住宅展示場へ行くと、建物の説明、営業マンの接客など、あっという間に2時間、3時間が過ぎてしまいます。思ったより住宅展示場まわりは大変なのです。最初に行った住宅メーカーで、「どこで建てても同じだろう」とか「また長時間も話をするのが面倒くさい」などの理由で、「ここでいいか」と安易に決めてしまうことも要注意です。 住宅メーカーには各社特徴があるだけでなく、得意分野があります。契約したあとで、「こういう風にしたいんですが」とお願いしても、「いいですが、費用がアップするし、工期も延びてしまいますよ」ということにもなり兼ねません。必ず複数か所の住宅メーカーを見るようにしてください。住宅の知識を得るだけでなく、各社の特徴を知ることができます。 「最初に行った住宅展示場や完成見学会で決めない」 これも失敗しないための家づくりの基本といえるでしょう。

住宅メーカーはどこに依頼すればいい?それぞれのメリットとデメリット

注文住宅を請け負う住宅メーカーは、主に、「設計事務所」「ハウスメーカー」「工務店」の3つがあります。それぞれのメリットとデメリットを確認しましょう。どんな家づくりをしたいかによって選ぶ住宅メーカーも異なるからです。

設計事務所

間取りや住宅デザインなどの設計を専門で請け負う住宅メーカーです。 設計事務所の最大のメリットは、デザインの柔軟さにあります。ハウスメーカーや工務店は、ブランドイメージから外れたものや専門性の高い工法は避ける傾向にありますが、そういった制約が一切ありません。個性的な家づくりが得意で、いわゆる狭小地や変形地、傾斜地といった特殊な土地への対応も優れています。建て主の夢やこだわりを一緒になって考えてくれて、白紙から作り上げるプロセスにも醍醐味を感じます。 デメリットは、詳細な打合せが多くなり、膨大な時間と手間がかかります。こだわりを反映した分、費用は高くなり、家が完成するまでの期間も長くなります。設計士と建て主との感性や相性が一致しているのがベストですが、そういった設計事務所を探すことにもひと苦労しなければなりません。また、原則、建築工事を行わないので、工事する先を別途探す必要があります。

ハウスメーカー

全国展開している住宅メーカーがこのカテゴリーに分類されます。 最大のメリットは、そのブランド力でしょう。住宅展示場や完成見学会を実施し、実際に施行した住宅をこの目で見ることができます。土地の取得から、建築、資金計画、節税対策など住宅に関するあらゆることを任せられるので手間がかかりません。また、工場でカットされた建材を現場で組み立てるプレカット工法を採用しているところが多く、3か月程度で完成します。工期が短いというのもメリットです。 デメリットは、間取りは規格の中から選ぶ、外観や内装に関しても既製品、工業製品から選ぶので、選択肢が限られてしまいます。例えば、個性的な間取りを依頼しても、「メーカー保証ができない」といわれ、結果的に規格内しか選択肢がなくなってしまいます。 幅広い層に受け入れられるようたくさんの間取りが用意されているのも事実です。考え方によってはある程度絞られた中から選ぶので迷いにくいともいえますが、強いこだわりのある人にとっては自由度が少ないと感じてしまうでしょう。

工務店

地元に根付いた地域密着の住宅メーカーです。そのスタイルは、ハウスメーカーと同様に独自ブランドで営業展開する工務店、フランチャイズに加入し、コスト力や提案力で勝負する工務店、設計事務所のように要望を聞いて白紙の状態からこだわりの家づくりをする工務店など、さまざまです。 そのメリットは、やはり地域密着です。経営者や担当者に異動がないことやその地域の評判を大事にするので、丁寧な施行だけでなく、建てたあとのアフターフォローにも気を配ります。設計も比較的に自由度があり、狭小地への対応も可能です。木を使った家への愛着が強く、造作や仕上げ工事の腕がよい職人を抱えている工務店も多いです。 デメリットは、設計士よりも現場の意見が強く、新しいものを提案するより使い慣れた建材や施行を好み、デザインや間取りなどの含め、全体的に施工性が優先される傾向にあります。場合によっては、建て主に意見をいう現場(棟梁)も少なくありません。工務店によって力量の差が大きく、見極めることが難しい側面もあります。

避けたいメーカーを見分けるポイント

住宅メーカーに問い合わせや住宅展示場にまわると、早ければその日のうちに営業マンからアプローチがあります。最終的には1社に決めなければいけないので、「信頼できない」と感じた住宅メーカーは、検討すべき会社から振り落とす必要があります。次に、避けたい住宅メーカーの見分けるポイントを考えてみたいと思います。

見分けポイント1:質問しても明確な回答が返ってこない

質問に明確な回答ができないのは、新人の営業マンか社員教育ができてない証拠です。家づくりには建築だけでなく、住宅設備、暮らし提案、節税、資金繰りなど幅広い知識が必要です。どのような営業マンがつくかによって家づくりが左右されることもあるので、営業マンの力量は高いに超したことはありません。明確な回答ができない営業マンが担当についた場合、変えてほしい、もしくはフォローしてほしい旨を伝えましょう。他の営業マンも同様であれば、住宅メーカーそのものを疑いましょう。

見分けポイント2:デメリットを教えてくれない

「御社にデメリットはありますか?」と質問して、「ありません」と回答されたら用心したほうがいいです。それぞれ住宅メーカーには特徴があり、必ず得意な分野と苦手な分野があります。それを隠そうとする住宅メーカーは、仮にトラブルがあっても誤魔化そうとする恐れがあります。「実はこの部分が弱い」ということを正直に話してくれるところは信頼できます。

見分けポイント3:契約を急かしてくる

契約を急がしてくる場合も要注意です。営業マンだけでなく、所長や設計士などが自宅に押し掛け、何度も頭を下げ、お願いされると根負けしようになりますが、ここはグッと我慢です。 契約する前は熱心だったのに契約したあとは対応が悪くなるというのもよく聞く話です。内容を充分に理解せずに契約してしまい、想像していたものと違うなんてことになったら目も当てられません。 「しっかり納得してから契約する」 そういうスタンスの住宅メーカーを選ぶようにします。

見分けポイント4:内訳明細ではなく、一式明細書を出してくる

こちらも契約時の見分け方です。初期の見積りの段階では概算ですが、要望や間取りなどが煮詰まってくると、内訳明細が添付された見積書が提示されるようになります。特に契約の直前段階の見積書には詳細な内訳明細書が添付されます。これをみると、重機の費用からLED豆球ひとつに至るまでの細かい明細の積み重ねで見積書が作られていることがわかります。契約する前に内訳明細をもらうようにしましょう。一式明細書しか出してこない住宅メーカーはどんぶり勘定なので、あとあとトラブルの元です。

住宅メーカーと相談する前に、これだけは知っておきたいこと

予備知識がまったくないと、営業マンと基本的な会話ができず、お互いに時間を浪費になります。事前に家づくりの流れや住宅ローンについて知っておくこと、より具体的な話ができるので時間を有効に使うことができます。

家づくりの流れ

まずは、家づくりの流れについて確認しましょう。 これか、土地から探す場合です。もちろん、例外はありますが、基本的にこのような流れになります。 1.予算の確定(自己資本や住宅ローンで借りたい金額)
2.土地の仮確定
3.住宅メーカーの検討
4.建築プランの検討(住宅メーカーからの提案や見積書)
5.住宅メーカーの選定
6.住宅ローンの事前審査
7.建築プランの決定
8.土地の契約・建物請負契約
9.住宅ローンの本審査、承認
10.着工(地鎮祭)
11.棟上(上棟式・建前)
12.完成検査
13.引渡し
このように、実にたくさんのプロセスがあることを把握してください。

費用

次に、本体価格以外にも費用がかかることを知っておいてください。 広告などで、「580万円!」、」「999万円!」など、派手派手しく宣伝しているのをみて、「お、そのくらいで家が建てられるのか!」と早合点してはいけません。この金額は、あくまでも本体価格。家を建てるには、本体価格のほかに、付帯工事と諸経費がかかります。 本体価格とは住宅そのものの費用のことです。付帯工事とは、住宅そのもの以外にかかる費用のことで、給水の引込工事、雨水等の排水工事、照明器具、カーテン費用、駐車場や造園の外構工事、地盤改良工事がそれに当たります。付帯工事は一般的に500万円ほどかかるといわれています。 それ以外にも、登録免許税や不動産取得税、住宅ローンにかかる融資手数料、抵当権設定費用等の諸経費と呼ばれる費用があります。諸経費は一般的に150~200万円ほどかかります。 本体価格以外に思ったより費用がかかるので、予算を確定する際にしっかりみておく必要があります。

住宅ローン

最後に住宅ローンについてです。 多くの人が住宅ローンを利用して、住宅を取得します。住宅ローンは自分がいくらまで借りることができるのかは金融機関によって違いますので、必ず複数の金融機関で事前審査をします。金利や繰り上げ返済の手数料などを比べて、どこで借りるか決定します。本審査を申請するのは1行のみです。

満足のいく家づくりのために

家づくりの基本は、自分の理想の家を真剣に考えてくれる住宅メーカーを見つけることから始まります。そのためには、あなた自身が住宅のことを理解し、信頼できる住宅メーカーを見分ける必要があります。そして、信頼できる住宅メーカーを見つけたら、しっかり要望を伝え、二人三脚で、夢を形にする共同作業を営みます。

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